アーセナルの監督就任以来、10年間でリーグ優勝3回など、ノースロンドンに数多くの栄光をもたらしたアーセン・ベンゲル監督。今やプレミアを代表する監督にまで上り詰めたフランス人監督だが、過去の戦力補強で悔いを残してきたことをはじめて告白。クロード・マケレレ(チェルシー)や、サミュエル・エトー(バルセロナ)といったビッグネームを獲得するチャンスを逃してきたというのだ。

「マケレレは我々と契約する寸前まで話が進んでいたし、エトーも同じような状況だった。今考えると、かなり惜しいことをしたと思う。ぺトル・ツェホ(チェルシー)など、他にも多くの選手を獲得するチャンスがあった。彼らは、アーセナルの主力として活躍していただろうね」

 さらにベンゲルは、マケレレとエトーについて、「マケレレのケースは、パトリック・ヴィエラが加入した当時(1996年8月)だから、彼がまだナント(フランス)にいた頃の話だ。エトーの場合は、バルセロナ加入前(2004年8月)のことだ。最後は、バルサかアーセナルに絞られていたんだが…」と詳細を明かし、いまだ残る未練を覗かせた。

 監督のキャリアについて、「これまでどおり、この仕事にすべてを捧げる。いつ辞めても悔いが残らないようにね」と語るベンゲルが、はじめて明かした移籍マーケットの裏話。ティエリ・アンリとエトーの2トップや、セスク・ファブレガスとマケレレがコンビを組む中盤が実現していたと考えれば、知将が後悔を口にするのも当然かもしれない。