右膝半月板損傷により5ヶ月の戦線離脱となったサミュエル・エトーが負傷後初めて心境明かした。自宅に記者を招いてインタビューを行ったエトー。その右膝はギブスでしっかり固定され痛々しさがあったものの彼自身は終始笑顔で饒舌にインタビューに答え、その様子は来年までプレーできない選手には見えなかったようだ。

「もし神が望んだのなら、それにはきっと何か意味があるはず。だから、このケガもちゃんと受け入れる」と語ったエトーは、周囲が思っているほど落ち込んだ様子もなく、ケガに対しても前向きに捉え、「信じられないよ!こんなに多くの友達がいたなんて知らなかった」と多くのサポートを受けたことにも感謝していると言う。

前節、アスレティック・ビルバオ戦は自宅でのTV観戦となったエトーだが、今にでも試合に駆けつけたい気持ちを抑えて観戦していたようだ。

「序盤は少し苦しんでたね。1−0となった時には、ラポルタ会長に電話しようかと思ったよ。必要なら松葉杖でもボールを蹴るからサン・マメスに行かせてくれってね。グジョンセンはFWとしてやるべき仕事をしたし、試合のポイントとなるゴールと決めたんだ。それにチャビのパス!僕らFWにとって彼のパスはゴールを保証するようなものなんだ。素晴らしいパスだったね。サン・マメスでの勝利は大きいよ」。

チームの勝利を賞賛しつつ、カサスの退場にも触れたエトー。「あれは正当だよ、なんで主審がミスジャッジを犯したとか言われるのか理解できない」と続けた。

さらに、不調がささやかれているロナウジーニョを擁護。ロナウジーニョについてあれこれ言うのは意味がないとばっさり。

「誰だって機械じゃないんだし、調子だって日によって違うものだろ?ロニーについてあれこれ論じるなんて馬鹿げた話しだよ」。

そして、バロンドールについては先日ラポルタ会長も「彼にはまだバロンドールのチャンスがある」とコメントしているようにエトー自身ももちろん諦めてはいない。

「あの賞は1年を通してのプレーに対し与えられる賞だと思っているし、1ヶ月だけの活躍で決まるものじゃないんだ。だから僕が獲れないなんて理由もない。それに今シーズンの得点王だって、やってみなきゃ分からないものだよ」。

一刻も早くチームに戻りたいというエトーの想いが強く感じられる。もちろんチームもファンも早く帰ってきて欲しいと思っているが、やはり無理は禁物だ。しっかり完治させてから復帰して欲しいものである。