チャンピオンズ・リーグ第2戦で、ホームにガラタサライを迎えたリバプールは、3−2で勝利を収めた。しかし、試合後のラファエル・ベニテス監督に、喜びの表情は見られなかった。

 この日スタメン出場したFWピーター・クラウチが豪快なボレーシュートを叩き込むなど、後半7分までに3−0のリードを奪ったリバプール。本拠地アンフィールドに楽勝ムードが漂ったが、後半14分、20分と途中出場のFWウミト・カランに連続ゴールを許すと、試合は一転してガラタサライのペースに。その後も決定機を量産するトルコ王者に対し、何とか守りきって勝利を手にしたベニテスは、「かなり焦った」と神経質な表情で試合を振り返った。

「非常に難しいゲームだった。4点目を奪えず、相手のペースにしてしまった。ガラタサライは勝利を諦めて、総攻撃をかけてきたんだ。正直に言って、終盤はかなり気を揉んだ。その証拠に、(守備的MFの)モハメド・シッソコを投入せざるを得なかった。通常であれば、終盤の時間帯に、試合を冷静に振り返るのだが、今日はそれどころではなかった。とにかく、勝点3を獲得できてよかった」

 この日の勝利で勝点を4に伸ばし、グループCの首位に立ったリバプール。しかし、94試合連続でスタメンを入れ替えるベニテスの選手起用に懐疑的な声が上がるなど、周囲から少なからず批判も聞こえてくる。イングランドで3年目を迎えたスペイン人監督にとって、今シーズンは内容と結果が同時に求められる、厳しい1年となりそうだ。