チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、プレースタイルがエンターテインメント性に欠けるとの批判に対し、「バルセロナのようにはプレーできない」とコメント。27日に控えたチャンピオンズ・リーグ(CL)のレフスキ・ソフィア戦でも、結果重視で勝点3を狙うと宣言した。

 先制攻撃を仕掛けたのは、レフスキ・ソフィアのスタニミール・ストイロフ監督だった。CLの第1戦で同組のバルセロナに0−5で敗れたブルガリア人監督は、「チェルシーとバルセロナはたしかに強い。しかし、バルサのほうが魅力的だ。チェルシーは勝つことしか考えていない」と、対戦を控えたプレミア王者を挑発したのだ。この発言を受けて、両監督による舌戦が繰り広げられるかと思われたが、ポルトガル人監督は余裕の構えで応じた。

「チェルシーには、ファンが唖然とするようなトリックを披露する選手はいない。バルセロナとは違う。でも、ストイロフはチェルシーを『勝ちにこだわるチーム』と言ったんだろ? これ以上ない褒め言葉じゃないか。むしろ礼を言いたいくらいだね」

 しかしモウリーニョは、クラブ史上初めてCLのグループステージ進出を果たしたレフスキ・ソフィアを警戒。ブルガリア王者との対戦では、最少得点差の勝利で満足すると語った。

「彼らにとって、チェルシー戦はCLのホームデビューだ。特別な気持ちで戦うだろう。我々にとって難しい試合になることは間違いない。1−0でロンドンに帰れれば満足だ。ヨーロッパのアウェイ戦は厳しいもの。国によって、様々な文化があるからだ。とにかく、ヨーロッパでも実力を証明するだけだ」

 敵将の“口撃”を軽く受け流し、因縁のライバルであるバルセロナとの比較にも、穏やかな口調で応じたモウリーニョ。珍しく慎重なコメントに終始した闘将の姿こそ、今シーズンのCL制覇にかける執念の表われなのかもしれない。