2023年秋には、Apple Watchの新たなOS「watchOS 10」がリリースされる見通しです。新モデルを買わなくても、既存の旧モデルに新たな機能が追加され、より使いやすくなることが期待されていますが、具体的にどのように変わるのでしょうか? アップルの幹部が具体的に説明しています。

↑史上最大のアップグレードの中身は?

 

Apple Watchのワールドワイド・プロダクト・マーケティングを担当するエリック・チャールズ氏によれば、watchOS 10では「ユーザーが手首を上げたときに、これまで以上に一目で多くの情報が得られて、ユーザー体験がよりシームレスになる」とのこと。つまり、さっとApple Watchに目をやるだけで、本人が見たいと思っている画面が表示されるようです。

 

Apple Watch全モデルが、Apple Watch Ultraのように広い画面を備えているわけではありません。が、アップルはどの画面サイズでも見やすいように「ディスプレイ全体を使って、コンテンツを表示する場所を増やす」ことに力を注いできたそうです。

 

例えば、天気予報アプリであれば、AQJ(大気質指数)を見たり、風速を見たりするなど、アプリに深く入り込まなくても「発見しやすく、見やすくなります」と語られています。

 

また、スマートスタック、つまり「デジタルクラウンを回すだけで、状況に応じてタイムリーなウィジェットが表示される」は、どの新機能よりも「一目で分かる」コンセプトを体現しているそうです。すなわち、機械学習を使って、時間帯などに基づきユーザーに関連する情報が表示される」とのこと。

 

さらに、watchOS 10では、2つの新しい開発者向けAPIを追加。これにより、アプリはユーザーの手と手首の動きを正確に把握できるようになり、ゴルフアプリが進化するかもしれないそうです。もっとも、このAPIはApple Watch Series 8、Apple Watch SE(2022)、Apple Watch Ultraという最近のモデルでのみ利用可能です。

 

一方、Apple Watchでは基本操作の一部も変更され、サイドボタンからコントロールセンター(Wi-Fiや通知のオンオフなどの設定画面)が呼び出せるようになります。が、こうした新たな操作をユーザーが覚えるのは大した負担ではない、とチャールズ氏は語っています。

 

上記のようにデジタルクラウンの役割も変わりますが、チャールズ氏によれば「便利さと簡単な操作によって、『このボタンを押すと、こんなものが出てくる』というメンタルマップ(頭の中のイメージ)が本当に簡単に出てくるようになります。アプリはデジタルクラウン、コントロールセンター用にはサイドボタンという分かりやすさが、消費者にとって本当に適応しやすくなると考えています」とのこと。

 

watchOS 10は「史上最大のアップデートになる」と言われていましたが、Apple Watchが今までで最も使いやすくなると期待が持てそうです。

 

Source:Tom’s Guide