50代、20年以上セックスレス。昔は夫とラブホに行くこともあったけれど…:摩季さんの場合1
日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「周りからは夫婦仲がいいと思われているんですが、もう20年以上レスで悩んでいます」と語るのは、美容師として働く主婦の摩季さん(仮名・50代)。今回は、夫婦生活が途ぎれないよう工夫をしていたにも関わらず、レスになってしまったという20代の頃の切ない胸の内を語っていただきました。
夫とラブホへ。レスにならないようにしていたのに…
私が夫と結婚したのは、23歳の頃。家が近所の幼馴染でした。お互い社会人になって同窓会で再会したことがきっかけでつき合うことに。
昔から母親同士すごく仲がよく、交際が始まると両家の親が大喜び。周囲が盛り上がる形で「早く結婚しろ」と猛プッシュされ、自然な流れでゴールイン。
数年後には男の子も誕生し、幸せいっぱいの日々を過ごしていたのですが、夫婦生活が激減してしまいました。
●子どもがいると、場所も時間もない
よくある話なのですが、レスのきっかけは子どもが生まれたことです。新婚当時に暮らしていたマンションでの生活。赤ちゃんのお世話をしていると単純に「する場所」もなければ、時間的な余裕もない状態が続きました。
こうなると週に1、2回はあった夫婦生活が、完全にゼロに。ただお互い大切なわが子を育てることに必死すぎて、このときはあまり気にもしていませんでした。
子どもが成長していくと共に、夜間の授乳や夜泣きもなくなって、少しずつ夜中に2人でドラマを見たりするゆとりが出てきたのですが、なかなか以前のような甘い雰囲気にはなれず。悶々とした日々を過ごしていました。
たまたま見ていたドラマでベッドシーンが始まったときのこと。うわ〜気まずいなと思ったら…。ふと夫が「そういえば、僕たちは最近ぜんぜんないね」ときり出してくれました。夫もレスを気にしていた様子。
●夫も同じ気持ちでいてくれた!
夫婦とはいえ、あまり大真面目に話し合うような話題でもないので、少し照れくさかったけれど、同じ気持ちでいてくれたんだなぁと思うとうれしさがこみ上げてきました。
当時、夫はインフラ系の会社に勤務。私はパートではありますが美容師として仕事復帰をしたばかりの頃。
お互い、土日は忙しいけれど、平日なら休みが取りやすいという環境だったので、月に1、2回くらいは、子どもを近くに住むお互いの両親にお願いして、二人でデートをする時間をつくることにしました。
「食事に行ってくるね」と言って、平日の真昼間からラブホへ行くこともしばしば。もちろん、映画を見に行ったり、話題のスイーツのお店へ出かけることもありました。
たった半日程度のことですが、まるで恋人だった時代に戻ったような雰囲気に浸れて、お互い大切な人なんだなぁと再認識できる貴重な時間になりました。
●それでもレスに戻ってしまった理由
これでレスも解消! と思っていたのですが、楽しい時間は長くは続かず。2年くらいしたある日、夫が社内の移動で営業所勤務になってしまったのです。それまで平日に休みを合わせてデートしていたのに、夫だけ完全土日休みに。
一方、私は美容師という職業柄、どうしても予約が土日に集中するため、お店の空気的にも休みにくいのです。
親たちも土日はそれぞれ予定が入っていることが多かったので、子どもを預けにくくなってしまいました。なんとかうまくやりくりしてデートの日をつくるようにしようと試みましたが、現実は年に1、2回あるかどうか。夫婦生活が完全に消滅しないように気をつけていたのに、またレスに舞い戻ってしまったのです。
そしてこの頃から、夫に女の影がちらつくのですが、そのお話はまた次回。