特集・東武鉄道「スペーシアX」ベール脱ぐ 観光活性化に期待
特集、今回は新しい旅へのいざない…鉄道の話題です。東武鉄道が今年7月に新しい特急列車をデビューさせます。大変趣向を凝らしたもので先週の報道向け発表会を取材をしてきました。
東武鉄道は東京と日光・鬼怒川、両毛地区を結ぶ路線ですが、国際観光都市・日光へは戦前から外国人も多く訪れていて特急列車が非常に豪華でした。
例えばデラックスロマンスカー。普通車でもゆったりとした座席に軽食のシートサービス、レコードを使ったジュークボックスもあった。
さらに現在も運行されているスペーシアです。豪華な客室に、個室車両、こちらにもビュッフェがあり「名車」と呼ばれる特急です。
東武鉄道の「顔」フラッグシップのスペーシアに33年ぶりに新しい車両が導入。まずは外観からです。ぱっと見て今まで見たことのない色でした。東照宮の「胡粉」イメージした白が基調。
窓枠は鹿沼組子などをイメージしています。地元の我々からしたらうれしいですね。
そして皆さん気になるインテリアです。キーワードが「ワンランク上の日光観光の象徴」「多様性」ということで客室は実に6種類もあります。
1号車は日光金谷ホテルや大使館別荘をモチーフにしています。フリースペースではなく指定席。雰囲気を独占です。カフェカウンターもあってオリジナルビールやコーヒーを楽しめます。
2号車はプレミアムシート。2列と1列タイプの座席で電動リクライニングシートです。気軽に乗れるスタンダードシートも豪華です。
3両あるが特筆は座席間隔。1100ミリあり国内トップクラス。足元を伸ばせる。クッションにもこだわり居住性を高めています。
5号車には不思議な半個室の空間があります。
そして6号車。最上位のクラスです。まずは4室ある個室。スペーシア伝統のゴージャスな雰囲気はそのままです。
今回はさらにすごい空間が登場しました。「コックピットスイート」運転席のすぐ後ろを最大7人で独占。鉄道車両とは思えない
そのほかにもデッキには天井部に日光の自然を連想させる映像が流れたり、アロマの香りが出てきたり。ICカードで施錠できる大型の荷物置き場があったりします。
スペーシアXは今年7月15日にデビューし浅草と東武日光・鬼怒川温泉を1日通常で2往復、土日祝日や観光シーズンに4往復します。
徐々に活動が通常に戻って観光も活性化される中でスペーシアXの登場はいいタイミング。これから観光地の競争がますます過熱する。
乗った瞬間にワクワクする列車で来た人たちを栃木県民がどう迎え入れるのか。栃木全体でどう観光をプロデュースしていくのか。ここにかかっています。