びっくり!「いかりや長介アタマはパー」の掛け声は今の小学校でも健在だった
IT技術が発達した現代における、情報伝達の速度は目を見張るものがあります。今日新たに発見されたことが、明日にはもう古い情報になっている、なんてこともザラですが、こうした情報の入手手段が限られている小学校の子どもたちの間では、何十年も口伝的に語り継がれている遊びがあるようです。
娘の小学校、ジャンケン前の「最初はグー、またまたグー、いかりや長介アタマはパー」のフレーズが2023年の今もフルで伝わって使われており、いかりや長介が何者なのか誰も知らない状態で「昔のすごい頭がパーな人」と認識してるようで、各地方の土着の神の伝承とかこうして生まれるんだろうなと思った
ツイッターにてこうつぶやいたのは「ジェット・リョー」さん。……何ということでしょう。昭和世代には懐かしいこのじゃんけんの掛け声が、この令和の時代においても健在であるとは。
元ネタは1969年から1985年の間にテレビ放送されていた「8時だョ!全員集合」において、志村けん氏と仲本工事氏がコントの中で披露したものからの派生※だとされていますが……今って2023年ですよね?(※出典=語源由来辞典によると、「いかりや長介頭はパー」含む長セリフは当時の子どもたちが派生させたものとのこと)
ジェット・リョーさんの娘さんが言うには、「公園などで一緒に遊んだ上級生経由で伝わってくるので、クラスみんな知っている」とのことで、もちろんこの後に続く「正義は勝つ!」のフレーズまでしっかりと伝わっているそう。メモ等で記録しているわけではないにもかかわらず、その伝達の正確さにも驚きです。
■ この件の一番の被害者は……いかりや長介氏かも?
そして、この掛け声が広まることで、最も被害を被っているであろう人物が、いかりや長介氏でしょう。いかりや氏がこの世を去ったのは2004年ですから、単純に考えて今の高校生は、過去の映像を見ない限り生前の姿を見たことがない計算になります。
リアルタイムでいかりや氏の活躍を見ていた方であれば、ミュージシャンにコメディアン、さらには俳優とマルチな才能を持った人物というイメージを持つ方が多いでしょうが、今の子どもたちには「頭がパー」というイメージだけが残ってしまうとは……。これにはチョーさんも、空の上で苦笑いしているかもしれませんね。
その後、ジェット・リョーさんはいかりや氏のことについて、娘さんにざっくりと教えてあげたそうですが、当の本人は「へ〜」と興味がなさそうな返事だったとのこと。ちなみに筆者も小学生の娘に聞いてみましたが、このフレーズに関してはまだ知らないようでした。
もしも今後、娘の口からこの言葉を聞く事があれば、決して「頭がパー」な人物ではないんだよ、ということを教えてあげたいところです。
娘の小学校、ジャンケン前の「最初はグー、またまたグー、いかりや長介アタマはパー」のフレーズが2023年の今もフルで伝わって使われており、いかりや長介が何者なのか誰も知らない状態で「昔のすごい頭がパーな人」と認識してるようで、各地方の土着の神の伝承とかこうして生まれるんだろうなと思った
— ジェット・リョー (@ikazombie) February 14, 2023
<記事化協力>
ジェット・リョーさん(@ikazombie)
<参考>
語源由来辞典「最初はグー/さいしょはぐう」
(山口弘剛)