実際の改定率は11%程度を予定。

「こどもトクトクていき」は据え置き


相鉄バス(画像:写真AC)。

 相鉄バスは2023年1月末、運賃改定を同年5月に実施するため、関東運輸局に上限運賃変更の認可申請を行ったと発表しました。

 平均改定率は18.65%、対象区間は対キロ運賃制を導入している武相ブロックです。なお「こどもトクトクていき(小児定期券)」は据え置かれます。また実施運賃は、多くの区間で上限運賃より低額とする予定であることから、実際の改定率は11%程度となる見込みです。以下、実施運賃を示します。

 初乗り運賃は、現金の場合は20円の値上げに。例えば二俣川駅北口〜旭高校入口(旭営業所)間を移動すると、現行の220円から240円になります。通勤定期(1か月)なら現行の9780円から1万670円になります。また、横浜新道を走行する系統に対しては、有料道路割増運賃(最大40円)が設定されます。

 相鉄バスで運賃改定が行われるのは、消費税率変更に伴うものを除くと、1997(平成9)年4月以来およそ26年ぶりです。同社は運賃改定の理由について、「少子高齢化やマイカー利用の増加、さらに新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワークやオンラインショッピングなど移動を伴わない新しい生活様式が定着したことで、公共交通のご利用は減少しました。加えて燃料費の高騰による輸送コストの上昇、脱炭素社会への取り組み、ICT・IoT技術を活用したMaaSへの取り組みなど、社会環境のさまざまな変化への対応が必要となっている中でも、公共交通としての社会的使命を維持していくため、また安全・安心な輸送サービスの提供を継続していくため、乗合バスの上限運賃変更が必要と判断した」としています。