オレゴン世界陸上に出場した女子短距離のアリカ・シュミット(画像はインスタグラムのスクリーンショットより)

写真拡大

SNSで絶大な人気を誇るアリカ・シュミットがドイツ紙に語る

 7月のオレゴン世界陸上に出場した女子短距離のアリカ・シュミット(ドイツ)が母国紙のメディアのインタビューに応じた。モデルもこなす端麗な容姿から「世界一セクシーなアスリート」と評される23歳は、絶大な人気を集めるSNSと陸上選手のお金の現実について語っている。

 ドイツ一般紙「フランクフルター・ルントシャウ」のインタビューに応じたシュミットは、1600メートルリレー代表として初出場したオレゴン世界陸上を振り返り、「隣のレーンがアリソン・フェリックス(米国)でした。ずっと尊敬してきた選手なので私の夢が叶いました。世界選手権ではたくさんのことを学びましたし、それをミュンヘン(8月11日開幕の欧州選手権)でより良い形で出せるようにしたい」と語った。

 さらに、話題は自身の競技以外の活動について展開された。モデルやインスタ女王と言われることについて問われると「私は100%アスリート。それしかありません」とシュミット。「スポーツを片手間にやることは無理ですし、それで世界選手権出場を期待することもできません。自分自身に集中して数多くのことを諦めねばならないのです。だから、私はここ数年は特に100%競技に集中しています」と競技第一であることを強調した。

 しかし、陸上選手としては別格のインスタフォロワー327万人を数える影響力は競技にメリットもあるという。「大会と賞金だけで生活するのは厳しいです。特にこれからトップレベルに上り詰めようとしている若い選手にとっては厳しい道のりです」と現実を明かし、「トップレベルになって初めて環境が変わるのです。けれど、そこに行くまでの方法は誰も教えてくれません。だから、積極的にSNSをやって多くの企業に興味を持ってもらうことは助けにもなります」と語った。

世界陸上で周りの選手にバカンスの予定を聞くと「行かない、合宿だけで出費に…」

「それ(SNS)でいくらか稼ぐことができるので、掛け持ちで働かなければならないというのもなくなります」とシュミット。世界陸上に出場した際、リレーの他の女子選手に今年のバカンスの予定を聞くと、ほとんどが「行かない。合宿だけでかなりの出費になっているから節約しないと」と言われたエピソードを明かし、「多くの選手が前払いにしていて、競技をやることで(収支が)プラスではなくマイナスになっているんです」と訴えた。

 これを受け、「アスリートという職業の過酷さが過小評価されているのでは?」との質問を受けると、「ドイツにおいては、サッカー以外はスポーツが仕事であると認識されていないことが多いですね。1日4時間練習をしたらそれで終わりというわけにはいかず、その前後にもやることがありますから」とシュミット。国民的なスポーツであるサッカー以外は地位が低いという。

 それでも、SNSは誹謗中傷を受けるなどのデメリットもある。「SNSのアンチコメントと言うネガティブな面を経験したことは」と聞かれたしュミットは「どちらかと言うと最もプレッシャーをかけているのは自分自身です。私は敗北を大きなモチベーションにしています。いつも勝っていたらつまらない。ただ、試合でいい結果が出ず、酷いコメントがついてしまうのは楽なことではないです」と率直な想いを明かした。

「けれども、私はそうした経験はあまりありません。私を勇気づけてくれるコメントをもらうことの方が多いですね」とも付け加え、SNSの存在を前向きにとらえている様子。シュミットは厳しい競技環境を整えるため、SNSも活用しながら奮闘している。

(THE ANSWER編集部)