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新進気鋭のEVセダン 中国でまもなく納車開始

中国のEVメーカーであるBYDは、新型EVセダンのシール(Seal)を中国で発売し、今月末までに納車を開始する予定であると発表した。

【画像】中国BYDのEVセダン、ライバルとの違いは?【BYDシールとライバルを写真で比較】 全63枚

5月に発表されたばかりのシールは、テスラ・モデル3のライバルとなるコンパクトセダンであり、中国では6万台の予約注文を集めたとされている。中国での価格は22万2274人民元(約440万円)から29万8140人民元(約595万円)までとなっている。


中国向けのBYDシールは後輪駆動モデルと四輪駆動が用意されている。    BYD

BYDは、日本法人ビーワイディージャパンにより日本市場にも参入している。先月発表された3台の新型乗用EVのうちの1つがシールで、2023年下半期に発売される見込みだ。今年末には、欧州のディーラーグループであるHedin Mobilityを通じてドイツとスウェーデンでもシールを発売する予定である。

シールのエクステリアは、コンセプトカー「Ocean X」で披露された要素と、独自の「海洋美学」コンセプトを採り入れている。全長4800mm、全幅1875mm、全高1460mmと、車幅を除いてテスラ・モデル3より若干大きい。

BYDの「eプラットフォーム3.0」を採用し、61.4kWhと82.5kWhの「ブレード」バッテリーが設定される。バッテリーにはBYDのリン酸リチウムイオン (LFP) 技術を使用し、バッテリーモジュールと車体構造を一体化したCTB (Cell-to-body) 構造を採用。この新構造により、ボディは最大4万Nm/degの高いねじれ剛性を持つという。

後輪駆動のスタンダードモデルには、最高出力204psの電気モーターと61.4kWhのバッテリーをリアに搭載し、0-100km/h加速5.7秒を達成。中国CLTCテストサイクルでの航続距離は550kmを謳う。

また、中間グレードとして、最高出力312psの電気モーターと82.5kWhのバッテリーを搭載し、0-100km/h加速5.9秒、CLTCでの航続距離700kmを実現するモデルもある。

最上級のハイグレードモデルでは、フロントに218ps、リアに312psのモーターを搭載して四輪駆動とし、合計出力530psを発揮。これに82.5kWhバッテリーを組み合わせ、0-100km/h加速3.8秒、航続距離650kmを達成している。

サスペンションは、ダブルウィッシュボーン式(フロント)とマルチリンク式(リア)。ハイグレードモデルでは重量配分を50:50とし、前後アクスル間でトルクを配分するインテリジェント・トルク・アダプテーション・コントロール(ITAC)システムを搭載している。