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 東京のオフィス街のひとつ、新橋には、昼夜を問わずサラリーマンの疲れた心と身体を癒やしてくれる飲食店が立ち並びます。繁華街とはいえ、どこか下町感のあるこの街には、言わずと知れた名店も多数。そんな中、今回来訪したのは、昭和55年から続く老舗の弁当屋『お弁当のかわの』です。

「さぁ今日のランチは何を食べようか?」とランチ探しに心躍らせながらも、「やっぱりあそこの弁当が一番だな」と思わせてくれるお弁当屋さん。ボリュームたっぷりで隅から隅まで美味しく、超リーズナブルなので大変人気です。

 今回は中でも人気の「日替弁当」と「魚弁当(メンチカツトッピング)」をテイクアウトして味わってみました。

開店後すぐに多くの人だかり。弁当以外にも総菜がずらりと並ぶ

 開店は10時半頃ということで、サラリーマンのランチ時よりも早い11時に来訪したのですが、すでに数名の列。肩透かしをくらいつつも、「さすが名店!」と期待値が上がる筆者。サラリーマン風の人もいれば、女性客も意外に多く、比較的ミドル層が多い印象です。

 ところが、弁当屋さんの特徴とでもいいましょうか。回転がすこぶる早い。前に3名程いましたが、入店までものの1分。これから来訪される人は、行列に圧倒されずに並んでみてください。

 外にはメニューの看板。シンプルでわかりやすく、悩む必要もなさそうです。いざ入店し、1日のうち9割の注文が入るという「日替弁当」と、「魚弁当」を注文しました。活気づく店内で、「魚弁当、玄米で」「日替わり、玄米」と注文する人が多数。意外にも健康志向な人が多い印象でした。

 レジ前には単品メニューが並び、その横には「日替汁」のセルフサービスコーナーがあります。とにかく具沢山な「日替汁」(100円)。この日は「11品目生姜たっぷり豚汁」でした。

弁当購入の方のみ [食楽web]

 汁が見えないほど具がたっぷり! 生姜の香りが立ち込める豚汁は、お弁当のお供に最高でしょう。

ボリューム満点! 素朴ながらも味わい深いお弁当に感激

「日替弁当」550円

 大きな「エビフライ」がパックからはみ出しているだけでもう、特別感を感じませんか?

 ぷりぷりのエビフライはサクサクの衣に包まれて、食べ応えバッチリ! 白ご飯も進みます。横の「肉じゃがコロッケ」も見逃せません。ほんのり甘くシンプルな味付けが、どこか懐かしさを感じさせます。

 サイドの副菜にも注目。甘辛く煮た「ちくわと大根の辛子煮」はコクがあり、揚げ物の箸休めにぴったりです。シャキシャキの「ほうれん草と豆もやしのナムル」もあっさりした味付けで、エビフライやコロッケを引き立てています。

 もちろん豚汁も購入。カップに目一杯入っており、一口目から生姜の風味が広がります。豚肉や大根、にんじん、白菜、しめじ、ナスなど11品目の具材が入っているので、これだけで栄養が摂れますね。

魚がパックからはみ出る大きさ! ブラックカレーコロッケ入りの「魚弁当」

「魚弁当」550円。添えられたブラックカレーコロッケも美味しい!

 本日の「魚弁当」は大きな銀鮭の甘塩焼きがどどーんと横たわり、主役感バッチリ。厚みもしっかりあります。銀鮭はやわらかくしっとりしていて、程よく塩気のある味わい。これだけでも白ご飯を平らげてしまいそうなので、計算して食べることをおすすめします。

名物・メンチカツもお忘れなく

「メンチカツ」150円

 実は『お弁当かわの』では、弁当に追加トッピングすることも可能。今回は、魚弁当に人気の「メンチカツ」をトッピングしてみました。別にラッピングしてくれるので、単品で食べても、お弁当に乗せて食べてもOK。

 メンチカツは、分厚くてジューシー。薄味で肉の旨みがガツンと感じられます。薄い衣に包まれた具には玉ねぎもたっぷり。だからこそ、大きくても軽い口当たりで、ペロリと食べてしまいました。「メンチ弁当」もありますが、魚も両方楽しみたい方はぜひトッピングで味わってみてください。

 ボリューム満点&リーズナブルなうえ、素材の味を生かした手作り弁当に大満足。日頃から味わえる新橋のサラリーマンがとても羨ましい!

(撮影・文◎道面 梓)

●SHOP DATA

お弁当のかわの

住:東京都港区東新橋2-12-5 パルメゾン1F
TEL:03-3432-2560
営:10:30頃~14:30過ぎ
休:土・日・祝日・GW・お盆・年末年始
https://www.genkigohan.com