ヨガで紐解く体の不調 チャクラ編 〜脚 外反母趾・こむら返り〜
チャクラとは?
ヨガの視点では、体の不調は、ストレスや普段の姿勢などの外的要因と、エネルギーの均衡が崩れる内的要因から起きると考えます。
そのエネルギーの中心が、7つのチャクラです。チャクラを直訳すると 「車輪」、まるで車輪のように、エネルギーが各ポイントで集中し、回っているようなイメージです。その車輪は、全部で133個あると考えられています。
撮影:太田ゆか
前回は、外反母趾やこむら返りのような脚の不調の対策として、タダーサナ(山のポーズ)をご紹介しました。
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今回は、それらの不調を起こすことで体が知らせてくれる、エネルギーの乱れについて、またそれを整えることによってどんな変化が起きるのかについて、お話しします。
エネルギーの乱れとは
乱れ、アンバランスな状態には2種類あります。ギラギラと眩しい太陽のように、強過ぎる、活発過ぎる“ラジャス”の状態、反対に全く動かない冷たい石のように、弱過ぎる、停滞している“タマス”の状態です。必要な時に、必要な分だけ動くことができる状態を、エネルギーのバランスが取れている“サットヴァ”の状態、と言います。
「体」を動かして整えるだけではなく、「呼吸」を動かして整えるとで、理想的なバランスが取れた“サットヴァ”のエネルギー状態を保つ、または、“サットヴァ”のエネルギー状態に戻ってくること、を目的としてヨガを行います。
身体の学問ではなく、『心の学問』がヨガです。 『身体の学問』はアーユルヴェーダでおぎなわれています。
第1チャクラ 〜大地の要素 基盤となるルーツ・チャクラ〜
ムーラダーラ・チャクラと呼ばれる、1番下のチャクラは、恥骨と尾骨の間にハンモックのようにある骨盤底筋に位置しています。自然界の中の5つの要素;地、水、火、風、空間、この中で最も安定していて、あらゆるものを結合して支えている「大地」の要素と第1チャクラが関連しています。身体では、足、脚、骨盤底筋が主座で、これらを正しく使うことが、チャクラのエネルギーを強過ぎず弱過ぎず、サットヴァの状態に保つことに繋がります。
第1チャクラを整えると起きる変化
頭の中が忙しく動き続けたり、また、訳もなく不安な気持ちが湧いてきたりする時、身体的に脚を安定させることが、心の在り方にも良い変化を及ぼします。
木が安定して立つための根のように、安定した静かな心、生活の基盤を得ることではじめて、私たちは自分の役割を日々果たしていくことができる、とヨガでは考えています。
日常生活の中で、足裏がどのように大地に接しているか、意識を向けてみましょう。山のようにどっしりと両足で立つ姿勢、だけでなく、座る姿勢の時も足裏全体で身体を支え、大地にしっかりと踏むこむ力で背骨を下から積み立てて、良い姿勢を保つことで、第1チャクラを安定させることができます。
家族、職場の仲間、身近なコミュニティとの豊かで揺るがない関係性、生きていく上で必要な衣食住、経済的な安定にも、良い変化が現れるでしょう。
戻る港があるから、安心して自由に大海原に出ていくことができる船と同じように。
ご自身の心が自由で豊かでいられるように、良い姿勢で立つこと、座ることを意識してみませんか?
[文/構成:萩原 有希子]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
身体から、エネルギーへ、そしてこころへ。一歩ずつ、内へと踏み込んでみましょう。
ヨガは精神的、文化的一面もありますが、自分の身体を使って 『今、ここ』 を体験すること、心身を健やかに保つことを助ける「科学」です。
ファッション業界で日々刺激溢れる仕事に従事する中ヨガの練習を始めて、こころから長い間離れていたことに気づき、立ち止まりました。
2017年に長女を出産後も変わらず、学び、実践し、イシュタヨガを伝えることが喜びであり、自分自身の支えにしています。
全米ヨガアライアンス イシュタヨガ認定インストラクター RYT500
「こころとヨーガ」主催、対面にてプライベートクラス、企業ヨガクラス、アーユルヴェーダや呼吸法の座学クラスの他、隔週日曜日の朝、基礎&瞑想クラスをオンラインにて継続開催中。毎週火曜日朝、広尾 ミントマットヨガスタジオにてレギュラークラスを担当。
Instagram @yukiko_hagiwara