山尾志桜里議員が致命的なのは不倫より「ダブスタ」 - 田野幸伸
※この記事は2017年09月08日にBLOGOSで公開されたものです
ここ数日、山尾志桜里議員への文春砲直撃でてんやわんやの大騒ぎですが、いかがお過ごしですか。・山尾志桜里 幹事長撤回の理由は「9歳下弁護士との禁断愛」 - 「週刊文春」編集部
文春さんの元記事に始まり、BLOGOSにも沢山の意見が集まりました。
私が個人的に一番そうだよな、と思ったのは都議会議員のおときた駿氏のエントリ。
【欧州・昭和型理論】政治家という職業は「言ってることとやってることが違う」これが一番マズイわけです。
・政治家としての資質と不倫等のプライベートは関係がない
・政治家といえど家族間の問題であり、他人が口を出すことではない
・どんなスキャンダルがあっても、政治家として成果を出していればそれで良い
【現代日本型理論】
・政治家は国民の規範でなければならず、不倫などもってのほか!
・家族を幸せにできない人間が、国家のことを考えることができるのか
・欲に負けて理性をコントロールできない人間に、政治家が務まるはずがない
…こればかりは考え方の違いですからね。双方の言い分にそれなりの理があると思います。
ところが今回の場合、というか最近の政界にとみに多いことですが、ここに「ダブルスタンダード問題」がのしかかります。
山尾氏は後者の「現代日本型」論客として、これまで舌鋒鋭く不倫問題などを起こした議員・政党を追及してきました。
こうした負い目があるので、今さら本人が「欧州・昭和型」に舵を切って開き直ることができるはずもなく、支援者が擁護するのもかなり苦しいという展開になっています。・政治倫理と政治家の出処進退について思うこと(おときた駿)
私も山尾議員の不倫は別にいいんじゃないのと思う派で、今井議員も宮崎元議員も宇野宗佑元首相もみんなOKです。
でも、自分はいいけど他人はダメ、これじゃ筋は通らない。
これは浮気OKかNGかという本人の倫理観にもよりますが、「浮気OK(ただし自分だけ)」ではなく「浮気OK(もちろんパートナーも)」というのが平等というものでしょう。
宮崎元議員の不倫をボコボコに批判しておいて、自分も不倫に突っ走っていた。そして幹事長内定前の身体検査に「大丈夫です」と言ってしまっていた。そりゃダメですよお姉さん。
んなもんで前原さんは「異例の撤回」と叩かれたわけです。かといってこれ就任させてたらもっと大変なことになっていたわけで、週刊文春が本人直撃を遅らせて、就任後にこのネタをぶつけてきたらどうなっていたのでしょうか。武士の情けを感じます。
・いったん発表した人事は貫徹すべき(菅直人)
・なぜ民進党は「幹事長人事」でコケるのか(PRESIDENT Online)
擁護派の皆さんが言うように、才能があって日本のために仕事ができる人というのであれば、辞職して再選挙で頑張ればいいでしょうし、待機児童問題は解決していただきたい。ただ、会見で質問からスタコラ逃げていく後ろ姿には生中継を見ながら「逃げた!www」と大きな声で突っ込んでしまったことだけお伝えしておきます。
トゥモロー。