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飯田ヒカルさん、高柳知葉さん、汐入あすかさんも登場

執筆/撮影:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)

ユピテルが4月21日、静岡県静岡市葵区に「ユピテル静岡研究所2号棟」を竣工するとともに、新規事業を発表。今後は電子機器メーカーとしての枠を超え、IT企業としての展開も図っていく。

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ドライブレコーダーやレーダー探知機、ポータブルナビなどで知られる「ユピテル」。


発表会には3人の声優が登壇。霧島レイ役の飯田ヒカルさん、富士サクラ役の高柳知葉さん、葵茶々役の汐入あすかさん(左から)。    浜先秀彰

根強いファンも多く歴史のある車載電子機器メーカーだが、このたび「ユピテル静岡研究所2号棟」を開設し、これに合わせてAR事業、メタバース事業、コンテンツ事業にも力を入れていくとの発表を行った。

そんな中でもユーザーがもっとも気になるのが「コンテンツ事業」だろう。

ユピテルのオリジナルキャラクター「霧島レイ」は10年ほど前から同社のレーダー探知機やポータブルナビなどに限定スペシャルモデルが設定され、即完売するほどの人気を誇るが、今回「霧島レイ」を完全リニューアルするとともに、「富士サクラ」、「葵茶々(あおい・ちゃちゃ)」という2人のオリジナルキャラクターを新たに追加した。

さらにこの3人がユニットを組み、「羽衣6(はごろもシックス)」として活動するという。

レーダー探知機のユピテル AR/メタバースの事業も

もともと霧島レイはユピテルが鹿児島に技術センターを持つことから生まれたというが、それと同様に富士サクラ、葵茶々は2つの研究所がある静岡にちなんだ名前や設定が授けられている。

そして「声」を担当するのは霧島レイが「飯田ヒカル」さん、富士サクラが「高柳知葉」さん、葵茶々が「汐入あすか」さんの3人の若手声優。今後は、製品やウェブサイトで3人のキャラクターの姿や声に触れることが増えるだろう。


オリジナルアプリ「Yupiteru AR」は屋外でもAR映像を楽しめる。大規模なイベントやゲームなどにも活用ができるという。    ユピテル

そして「AR事業」では拡張現実を楽しめるアプリ「Yupiteru AR」を新開発。

研究所内では、アプリをインストールしたタブレットやスマホをかざすと目の前の光景にユピテルのキャラクターたちが現れ、吹き出しにタッチすると声が聞こえてきた。

従来からのARアプリではQRコードやマーカーなどを読み込む必要があったが、このアプリでは空間に向けるだけでOK。これを利用すれば大規模なARアトラクションやARゲームもできるようになるという。

また、「メタバース事業」では仮想空間の中に自分のアバターを送り込み、その中での商品注文などを実現。

すでにメタバース商品ショッピング空間「メタパ」を通じて利用できるようになっており、アプリから「羽衣6バーチャルミュージアム」に入って歴代霧島レイ製品の観覧、現行モデル&グッズの購入が可能だ。

研究所内に「XRスタジオ」 100人以上を収容

じつはこのユピテル静岡研究所2号棟は、単なるオフィスではなく、ユーザーとも接点を持つ施設。

なんと100人以上を収容できる「XRスタジオ」を備え、300インチの超大型LEDビジョン映像と高性能プロジェクター映像のスクリーン投影をリンクさせたバーチャルコンサートの全世界配信も可能となっている。


300インチの超大型LEDビジョン映像と高性能プロジェクター映像のスクリーン投影ができるXRスタジオ。100人を収容できる。    ユピテル

静岡県初のスタンドアローン方式5G基地局も設置され、今後の研究開発にも活用される。

社名の由来である「天空神ゼウス」から着想したショールームもあり、ユピテル・オリジナルキャラクターたちの関連製品やグッズの展示も行われている。

屋外の芝生ガーデンには霧島レイ生誕10周年を記念して建立された「レイ和逆鉾」というモニュメントも設置されていた。一般の入場もできるため、今後は新たな霧島レイの聖地になりそうだ。