ミシュラン星獲得の寿司をリーズナブルに! 「銀座おのでら」の回転寿司が表参道にオープン

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言わずと知れた寿司の名店「鮨 銀座おのでら」が、東京・表参道で、回転寿司と立ち食い寿司の新業態でオープン!

回転寿司と立ち食い寿司で新たな勝負

言わずと知れた寿司の名店「鮨 銀座おのでら」が、寿司屋の聖地・銀座で開業したのは2013年。「銀座から世界へ」をコンセプトに掲げ、寿司を筆頭に天ぷらや鉄板焼きといった日本の伝統食を展開。現在は世界5地域に12店舗を誇り、うち3店舗がミシュランガイドの星を獲得している。

そんな飲食業界の一流ブランド、「銀座おのでら」の名を冠した新店が2021年10月にオープン。ファッションの街・表参道という立地もさることながら、回転寿司と立ち食い寿司の新業態が大きな話題を呼び、開店から3ヶ月経った今も様々なメディアでひっぱりだこだ。

「鮨 銀座おのでら」の感動をより多くの人に体験してほしい!

豊洲仲卸「やま幸」の本マグロといった高級食材を取り揃え、すべて店内で行われる丁寧な仕込みなど、銀座本店の名に恥じぬクオリティをリーズナブルな価格で提供する「廻転鮨 銀座おのでら本店」と「立喰鮨 銀座おのでら本店」。

広々とした店内はカウンター31席、テーブル4卓、個室2室を有する

寿司好きにとってはまさに夢のような話だが、果たしてそんなことは可能なのだろうか。監修を手がける「鮨 銀座おのでら」の総料理長・坂上暁史氏と日本国内事業本部長・大西裕氏に、オープンの経緯を聞いた。

日本国内事業本部長の大西裕さん

大西さん「まず大前提として、『銀座おのでら』の寿司をリーズナブルに、より多くの方に味わっていただきたい、という思いがあります。そのためにも、老若男女、おひとりからファミリーまでが気軽に足を踏み入れられる店構えが必要不可欠。そこで回転寿司に立ち食いを併設するに至りました」

「廻転鮨」の入り口に併設されている「立喰鮨 銀座おのでら本店」

坂上さん「今回の店舗は、“銀座おのでら”の系列店では異例の席数を誇ります。席数の少ない高級店では、若手が握り手として成熟するのに数年かかってしまいます。その点、大型店舗ならば扱う食材の量が多く、人材育成の場に最適だと考えました」

表参道で寿司屋は流行るか? おのでらブランドの挑戦

行列のできるカフェやスイーツ店が軒を連ね、フードトレンドの発信地でもある表参道だが、回転寿司店はわずか1店舗。そんな土地での開店は、「銀座おのでら」のブランド力を試す勝負でもあるという。

「鮨 銀座おのでら」のオープンから総料理長を担当する坂上暁史さん

坂上さん「銀座の寿司屋というだけで、ハードルが高い印象を受けますよね。子供を連れておいしい寿司が食べたい、買い物や仕事の帰りにさっと本格的な寿司が食べたい。そんなお客様のニーズにぴったりとはまる立地でもあるんです」

大西さん「昨年12月にアンケートを実施したところ、世代を表すグラフは20代から60代までまんべんなく、幅広いお客様に来店していただきました。想定外だったのは、20代の多さです。全国展開の回転寿司チェーンと比べてだいぶ値が張るため、ブランド力が最も試される世代だと分析していました」

「ハードルが高い銀座の味を、気軽に好きな時に食べられる場所」がコンセプト

坂上さん「僕が小さいころ、寿司は晴れの日のご馳走でした。しかし今では、スーパーやコンビニなど身近な場所で手に入る日常食のひとつ。そんな時代に育った世代に、今まで得られなかった感動を届け、その価値を感じてもらえたらうれしいですね」

長年の実績と信頼で実現したコスパはどこにも負けない!

「鮨 銀座おのでら」でも扱う豊洲仲卸「やま幸」の本マグロを筆頭に、なかなか出回らない特大サイズの北海道産ぼたん海老、佐世保から直送されたカワハギなど、扱うネタはすべて坂上さんのお眼鏡に叶った一級品のみ。食材の質の高さしかり、「この価格で味わえる店は全国そうない」と断言する。

一貫一貫丁寧に寿司を握る

大西さん「“回転”とうたっていますがレーンはあくまでカジュアルさを出すための装飾で、実は全商品オーダー制です。やっぱり寿司は、握り立てが一番おいしいので。その点も含めて、我々が提供するのはニュージャンルの回転寿司だと言えるでしょう。総料理長が、長年かけて積み上げてきた実績と信頼なしには実現できませんでした」

オーダー用タッチパネルが一席ごとに設置されている

坂上さん「食材はすべて、銀座本店をオープンして以来お世話になってきた仲卸業者から仕入れています。じつは高級店が魚を仕入れる際に重要視することのひとつがサイズで、席数に大きな差がないために使い勝手のいいサイズが偏るんですよ。例えば平目なら2.5キロ前後だけ相場がぐっと上がり、逆に、それ以外のサイズはニーズが少ないため相場が下がる。そういった商品を狙って仕入れることで、味も鮮度も高級店に劣らぬネタを提供できるんです。

味、鮮度ともに高級店と変わらないネタを提供

天然もののみを扱うため、天候によって仕入れがないこともしばしば。その代わり、たまたま獲れた珍しい高級食材をその日限定で提供することもあります。そういった商品を逐一知らせてもらえるのは、足繁く通って築いてきた信頼関係のおかげ。他店では絶対に味わえませんよ!」

総料理長・坂上さんが解説する鉄板の握り

「“銀座おのでら”のブランドに傷をつけることになるので、中途半端なクオリティは提供できません」。赤酢を独自配合した赤しゃりを含め、一切の妥協を許さない握りのなかでも、坂上さんが「ぜひ味わってほしい」と推す5品がこちら。

外せない逸品! なんといっても「やま幸」の本マグロ

「やま幸 本まぐろ大トロ」1貫930円

「鮨 銀座おのでら」を筆頭に、名だたる名店を顧客に持つ仲卸業者「やま幸」。通常は高級店でしか味わえない豊洲市場トップクラスの本マグロを、各部位1貫から注文できる。
「匠の技で熟成させた『やま幸』さんの本マグロを最大限に堪能できるのが大トロ。口の中ですーっと溶け出す脂は、余韻が残る上品なコクが特徴です」

長崎県佐世保直送! 新鮮な肝がとろけるカワハギ

「カワハギの肝のせ」1貫720円

“海のフォアグラ”とも称されるカワハギの肝は鮮度が味を左右するため、佐世保の専門仲卸業者から毎朝届く締め立てを厳選。さっぱり淡白な身と濃厚な肝がお互いを引き立て、とびきりのハーモニーを奏でる。
「抜群にフレッシュな肝を、たっぷり贅沢にのせています。一切クセのないまろやかな甘みは、病みつきになりますよ」

苦手な人にこそ食べてほしい、自家製小肌

「自家製小肌」1貫320円

仕込みに手間がかかる小肌は、店の個性がもっとも表れる“看板ネタ”。丁寧に捌いてから酢と塩に漬けてクセを抜き、2日寝かせてじっくり旨みを引き出す。
「手間を省いたものが原因で嫌いになる人が多いのですが、しっかり仕込みを行った小肌は絶品なんですよ。騙されたと思って食べてください! 損はさせません」

口に入れた瞬間ほぐれる、ふっくら仕上げが自慢! 自家製煮穴子

「自家製煮穴子」1貫620円

対馬産の穴子は強火で炊き上げ、ふっくらと仕上げるのがこだわり。煮汁を煮詰めて味を凝縮させたツメももちろん自家製だ。
「専門の仲卸業者に目利きしてもらった肉厚の穴子を使っています。ふっくらとした食感は、店内仕込みならでは。添加物を一切使用していないツメのコクも味わってください」

なかなかお目にかかれない特大サイズの有頭ぼたん海老

「有頭ぼたん海老」1貫930円

数少ない大きさの北海道産ぼたん海老を、独自の仕入れルートで確保。ボイルした頭までまるっと味わえる。
「全長20センチを超える超特大サイズで、食べ応え抜群。ぷりっとした食感の後、とろりと濃密な甘みが広がります」

出会えたらラッキー! 天然鰤のかま

「鰤のかま焼き」時価

かまや頭の塩焼きは、店内アナウンスでのみ販売される限定メニュー。なかでも特段の人気を誇るのが、脂ののった天然鰤のかま。ボリューミーな半身をじっくり焼き上げており、箸を入れるなり脂がじんわりと溢れ出す。すぐに売り切れてしまうため迷わず挙手を(時価1,000円前後)。

広々とした店内にはカウンター席のほかに4人掛けテーブルや、予約可能な6人用個室もあり、様々なシーンで活躍すること請け合い。今後予定しているテイクアウトやデリバリーについては、公式HPを参照。

※価格はすべて税込


<店舗情報>
◆廻転鮨 銀座おのでら 本店
住所 : 東京都渋谷区神宮前5-1-6 イルパラッツィーノ表参道 1F
TEL : 050-5571-0781

※本記事は取材日(2021年12月28日)時点の情報をもとに作成しています。
※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。
※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

文:中西彩乃、食べログマガジン編集部 撮影:田川葉子

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