KDDIが「水空合体ドローン」をお披露目。セルラー回線で水中ドローンを遠隔操作
KDDIとプロドローン、KDDI総合研究所は12月14日、神奈川県・八景島シーパラダイスにて「水空合体ドローン」の飛行テストを公開した。
今回テストで使われたドローンは、プロペラを装備しワイヤレスで自立空中飛行するドローンと、水中に潜行し海中撮影を行うドローンが合体したもの。飛行ドローンの下部に水中ドローンがセットされており、飛行しながら着水ポイントまで移動。空中ドローンにはフロートも装備しているので、着水ポイントでフローティング可能だ。
着水後は、水中ドローンを切り離し、海中に潜行させ海中撮影などが行える。水中ドローンは自律先行も可能だが、水中は電波が減衰して使用できないため、空中ドローンとは有線で接続。そのため今回のテストでは、ケーブル長の12mが潜行距離となっている。このケーブルの長さは、今後延長予定とのこと。また空中ドローンの飛行時間は約15分、水中ドローンの潜行時間は約5時間となっている。
GPSも水中では使用できないため、水中ドローンの位置情報は、音響測位装置を使用。音響測位装置で水中ドローンと空中ドローンの距離などを検知し、水中ドローンの現在位置を特定するわけだ。
KDDI総合研究所イノベーションセンターイノベーション協創G研究マネージャー川田亮一氏は、「太平洋で横断している光通信ケーブルといったもののメンテナンス用に水中ロボットや大型の潜水艇を従来から研究を続けており、そのときに蓄積された音響信号処理技術を活用して小型化し、今回の音響測位システムとして開発した」と説明している。