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 パンは店で買うもの――

 これまでそう思って生きてきたのですが、先日、カルディで「バゲットカンパーニュミックス」という製パン用の粉を見て心が動きました。「おうちで簡単につくれるミックスです」と書いてあり、初心者の自分でもできるかも? と思ったのです。

カルディオリジナル「バゲットカンパーニュミックス」1袋295円

 しかし、パン作りに必要なツールは何ひとつ持っていません。そこで、裏面を見て、とりあえずダイソーに寄って絶対に必要そうな「めん棒」(110円)を買って帰り、さっそくトライしてみました。

 どうやってバゲットを作るのか? 果たしてうまくいったのか? 早速ご紹介していきましょう。

ド素人が果たして美味しいバゲットを作れるのか?

粉はフランス産小麦、ドイツ産ライ麦をミックスしたもの

 封を開けると、入っていたのは、ミックス粉(小麦粉、ライ麦全粒粉、塩、砂糖)とドライイーストの粉袋2つだけ。「バゲットってバターとか油脂は要らないんだ」とびっくり。勉強になります。

 さて、作り方です。まず、水130gにドライイーストを溶かし、電子レンジ(500W)で20秒加熱。そこにミックス粉を入れて箸でぐるぐるかき混ぜます。

なるべく大きな耐熱ボウルを使うのがベストですが、我が家には小さな耐熱ガラス容器しかなく、仕方なくそれで代用

 生地を軽くこねて丸め、ラップをかけて、電子レンジ(500W)で20秒加熱。そして30分ほど電子レンジの中でほったらかしにします。

電子レンジの中で寝かせる。待ち時間もまた楽しい

 この30分、けっこう長いんですよね。何度か電子レンジの中を覗くと、生地は少しずつ膨らんでいるのがわかります。これは楽しいですね。

 待つ間に、出来上がりをイメージします。カリッとしたバゲット。中にベーコンやハム、クリームチーズ、オリーブなどの具材を入れて、サンドイッチにしよう……などと、生地と一緒に夢も膨らみます。

 そうこうするうちに30分経ったので、めん棒で生地を伸ばしていくことに。

打ち粉をした台にパン生地を置き、2等分にします。1個ずつ、めん棒で長方形(縦12×横20cm)に広げる

 伸ばした生地を三つ折りにして、さらにコロコロ転がして30cmのバゲットにすべし、とのことですが、うちのオーブンには入らなそうなので4等分に成形してみました。

なんだかそれらしい形になっています

 成形後、電子レンジ再び20秒加熱し、さらに15分放置。その後、冷凍庫に約10分冷やします。なかなか手間がかかるんですね。加熱したり冷やしたりする意味はよくわかりませんが、加熱で発酵を促し、発酵を止めているのかもしれません。

 最後の工程は、パンをオーブンの天板に移し、生地の上に切れ目を入れて、霧吹きで水を噴霧します。そして、再びオーブンに入れて230度で15~20分焼いていきます。部屋中に小麦の香りが立ち込めます。匂いだけは立派。そして出来上がったのがこちら。

パッケージ写真とは全然違う形ですが…

 う~ん……思っていたようなバゲット型にはなりませんでした。やはり初心者。でも、素朴な田舎パンっぽいと思えば、これはこれでいいかも、と自分を納得させます。

 いざ食べてみると、ライ麦の香りが鼻を抜け、外側がパリッとしていて、中は、気泡がきちんと入っている。中は柔らかいし、塩気の塩梅もよくて、噛むほどに、ライ麦の酸味も立ってきて、なかなかイケます。これはクリームチーズとかワインが合いそう。

中を割ってみると、気泡が入っていてふんわり。初心者でも美味しくできた…と自画自賛

 そこで、別の日に再びカルディに走り、同じ商品を購入しました。今度は生地にベーコンやチーズ、オリーブを練り込んだバージョンを作りたくなったのです。さっそく再チャレンジ!

生地をのばして、チーズやオリーブ、ベーコンを入れて焼くだけ

 油脂の含んだ具材を入れると、中の生地が部分的にしっとり仕上がり、「ベーコンエピ」のような食感になりました。ツナや茹で卵、ひき肉などを入れても面白いかもしれません。

 パンを作ったことがないという人も、このキットなら失敗しないと思います。ぜひ試してみてください。楽しいですよ。

(撮影・文◎ナナノナノ)