子育てをしていると頼りになり、一方でトラブルの種にもなる「ママ友」。
ここでは、モラハラ夫や義母のいびり、子育てについてTwitterに投稿してフォロワー19万人の応援を受けているmaronさんにご登場いただき、ママ友について語っていただきました。


「あえてぼっちママ」という境地に至った背景とは(※写真はイメージです。以下同じ)

ママ友ってどうやってつくるの?“ぼっちママ”がボスママに目をつけられた!



私は高校1年生と4歳の娘の子育てをしながら、在宅でライターの仕事をしています。そして数年前から夫の両親と二世帯住宅に住んでいます。

正直、同居生活は息が詰まりますが、子どもたちの成長を励みになんとかやっている状態です。
夫はいわゆる“モラハラ男”なので、「出ていけ!」と怒鳴るのは日常茶飯事。同居の義母はそんな夫を叱ることなく、「あらあら、やんちゃね(笑)」と負けず劣らずのモラハラぶりです。
今回はそんな私の、ママ友をめぐる心の葛藤を紹介します。

●ママになったからといって「急に」社交的になれるわけがない




もともと人づき合いが得意じゃない私は、学生の頃から小さなコミュニティで過ごしてきました。
会社員時代も家で撮り溜めたドラマを見続ける日々。こんなタイプが、出産したからといって急に社交的に変身できるわけがありません。

思い返せば困難を極めたママ友づくりは、1人目出産の直後から始まっていました。総合病院で出産した私は、今では珍しい4人部屋に入院していました。ほかのママさんとの距離感がつかめず、先に出産していたママさんに「先輩! お疲れさまでした!」と、空気をまったく読まない発言で失笑を誘った過去があります。

娘が1歳になってからは公園デビューも果たしましたが、子どもを遊ばせながら立ち話をするママたちの輪に入ることができず、娘とトボトボと歩いて帰る日々が続きました。スーパーのはり紙を頼りにして、公民館で行われる育児サークルに参加しても、とくに親しいママ友はできずに終わる日々…。
夫に相談するも「毎日公園に行けていいね、オレと代わってよ」と半分バカにしたような答えが返ってきます。


結局、1人目の育児中にママ友をつくれなかった私。自分のコミュニケーション能力の低さに落ち込みつつ、“ママ友づき合いは面倒くさいから”、“ママ友づき合いは難しいから”と自分に言い訳。ママ友なんていらないと思いながら、ファミレスでランチするママ友集団がキラキラして見えました。

ママ友がほしい!意識すればするほど言動が不自然に…



娘が成長するにつれて、私自身ママ友の必要性を感じなくなっていきました。
しかし40代を目前に2人目を授かり、またもやママ友づくりの難しさを感じることになります。

12年ぶりの出産だったので、昔とはかなり育児を取り巻く環境が変わっていました。各市町村に「支援センター」なるものが存在し、よりママ友をつくりやすい環境ができあがっています。

そんな私のミッションは「1歳の乳児健診までにママ友をつくる」というもの。定期健診の度にぼっちママだった私は、2人目でその夢を果たそうとしたのです。夫は相変わらず育児に協力的じゃありませんが、これならなんとかなるかもしれません。
支援センターに週に3回ほど通い、ママ友づくりに励む日々が始まります。

●「ママ友のつくり方」をスマホで検索する日々。もう間に合わない?




ママ友をつくろうと意気込んでみたものの、意識すればするほど言動が不自然になります。話しかけたいな…と思ったママさんの近くをウロウロする私は、彼女の目に少し不審に映っていたかもしれません。

同居する義母にも「友達なんて自然にできるじゃない。普通は子育ての情報は友達から聞くものよ」と謎のプレッシャーをかけられ、毎日飲み歩いて深夜に帰宅する旦那には「今日も暇だったんだね」と嫌味を言われました。

私は私で大変なの! と思いつつ、まるで恋愛が苦手な人が恋愛のハウツー本を読むように、毎晩“ママ友のつくり方”をスマホで検索しました。
検索画面には産まれる前の母親学級、産院、公園など、ことごとく私がママ友づくりに失敗してきた行事や場所がずらりと並んでいます。

当然、目標にしていた1歳の乳児健診は、楽しそうに談笑するママ友たちを見ながらぼっちで過ごしました。しかしその時点では、春から通う保育園ではママ友ができるかもしれない…と淡い期待を抱いていたのです。

●「一軒家?」「給料は?」ボスママからのLINEをスルーすると、無視が始まった



保育園のママたちは仕事をしているので、幼稚園ほどママ同士の交流はありません。それでもママ友グループLINEやお迎え後の立ち話などは存在します。なんとかグループラインに入れてもらった私は、そこでママ友の怖さを知りました。

軽い自己紹介の後にボスママと思われるAくんのママから、返答に困る質問の数々が送られてきたのです。
「おうちは一軒家ですか?」「ご主人の職業は?」「〇〇ちゃんママはどこで働いているの? 給料は?」などなど。こういう質問はもっと仲よくなってから聞くものじゃないの…。ママ友超初心者の私は戸惑いました。
主婦同士のやりとりを「生産性がない」「お遊び」と言いきる夫に相談できるわけもありません。


答えるべきか悩んでいる間に、私はボスママから悪い意味でロックオンされます。保育園の送迎で会っても無視、目も合わせてくれません。
そして立ち話するママたちを通り過ぎようとすると「今日の〇〇ちゃんの洋服見た?」と私の娘の話題を振っているのが聞こえました。

保育園でのママ友づくりはもう無理だ。終わった…。私は自分の中の張りつめた糸が切れる音を聞きました。

ママ友はいらないと決めた!義母に嫌味を言われてもスルー



それ以来、なるべくママ友を意識しないよう生活するようになった私。別にママ友がいなくてもいいじゃないかと開き直りました。
自分が無理をして疲れたり子どもの生活に影響があるくらいなら、“あえてママ友をつくらない”という選択もアリだと思っています。

それ以来、保育園の行事でぼっちママになる確率は高くなりましたが、自分の時間をママ友づき合いの悩みに使うのはもったいないと感じています。
もちろん情報収集や困ったときの相談など、ママ友がいたほうがよいこともたくさんありますが、私は長い子育ての中でストレスなく過ごす方を選びました。

ところでママ友をつくれと言っていた同居の義母ですが、待てど暮らせど嫁にママ友ができないので諦めたようです。「あなたに問題があるんじゃないの?」と軽く責められますが、ママ友づくりで鍛えられた「つくり笑い」でやり過ごしています。

【maronさん】



モラハラ旦那&義母と闘うアラフォー主婦。Twitter(@maron99668508
)のフォロワー数は19万人を超える。著書に『ウチのモラハラ旦那&義母、どーにかしてください! 闘う嫁のサバイバル術
』(KADOKAWA刊)。ブログ「maronの日常オフィシャルブログ
」やインスタ(@maron_matome
)、note『maronの秘密の部屋
』を更新中