CBS MarketWatchによると、2日の米株式市場は、米労働省が同日朝に発表した5月の雇用統計で、平均時給が市場予想ほど増加しなかったことからインフレ懸念が後退して買いが先行したものの、非農業部門就業者数(軍人を除く、季節調整済み)が市場予想を大きく下回る前月比7万5000人増となり、昨年10月以来の少ない増加幅となったことから、景気後退懸念が優勢となって売られた。ダウ平均株価指数は、前日比12.41ドル安の1万1247.87ドルと反落。週間では0.3%安だった。

  ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は同0.45ポイント安の2219.41と反落、S&P500株価指数も同2.51ポイント高の1288.22と続伸して引けた。週間では、ナスダックは0.4%高、S&Pは0.6%高だった。

  米商務省が同日発表した4月の米製造業新規受注指数は、建設や採掘機器、航空機器などの需要が減少したことを受けて前月比1.8%減少となり、売り要因となった。市場予想は同1.9%減。

  個別銘柄では、ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEグループは、欧州のユーロネクストと経営統合することで合意したと発表したことから、前日比3.3%安の64.51ドルで引けた。また、米医薬品大手のファイザーは、英グラクソ・スミスクラインが一般医薬品事業を150億ドルで買収すると報じられたことから、同1.2%高の24.19ドルで引けている。

  また、米化粧品大手レブロンは、今年の売り上げ見通しを達成できないとの可能性を指摘したことから、同37.17%安の1.91ドルで引けた。【了】