中国の銀行の不良債権は約78兆円=不良債権損失額は約25兆円と推定 − フィッチ
XFN-ASIAによると、欧州系信用格付け大手フィッチ・レーティングスは30日に発表したレポートで、中国の銀行の不良債権総額は7000億ドル(約78兆1200億円)になったとし、中国金融当局が公表している3月末時点での1640億ドル(約18兆3000億円)を4倍以上も上回っている。
また、フィッチは今後、銀行が直面する恐れがある不良債権の純損失額について、2200億ドル(約24兆5500億円)程度になると推計している。フィッチは「この損失試算額は全金融機関が保有する資本の3分の1程度に達し、財務体質が依然として弱いことを示している」と述べている。
フィッチは、政府の公式発表の不良債権額に、農村地域の協同組合の不良債権400億ドル(約4兆4600億円)と政府が「不良債権」と区分していない“要注意先債権”2700億ドル(約30兆1300億円)を加えている。さらに、銀行のバランスシートから資産管理会社に移した不良債権の1970億ドル(約21兆9900億円)なども加算して不良債権の総額とした。
一方、不良債権による損失額は、まず、回収率を「慎重」に見積もって、総額を2600億ドル(約29兆0200億円)とし、銀行の貸倒引当金を400億ドル(約4兆4600億円)と想定し、差し引きして算出した。
同レポートは「不良債権が新規に発生しないように努力することは、依然として取り組むべき課題である。銀行はリスク管理や内部統制を確立する途上にある」と警告している。【了】
また、フィッチは今後、銀行が直面する恐れがある不良債権の純損失額について、2200億ドル(約24兆5500億円)程度になると推計している。フィッチは「この損失試算額は全金融機関が保有する資本の3分の1程度に達し、財務体質が依然として弱いことを示している」と述べている。
一方、不良債権による損失額は、まず、回収率を「慎重」に見積もって、総額を2600億ドル(約29兆0200億円)とし、銀行の貸倒引当金を400億ドル(約4兆4600億円)と想定し、差し引きして算出した。
同レポートは「不良債権が新規に発生しないように努力することは、依然として取り組むべき課題である。銀行はリスク管理や内部統制を確立する途上にある」と警告している。【了】