AFX通信によると、世界最大のタイヤメーカー、仏ミシュランのエドワール・ミシュラン共同CEO(最高経営責任者)が26日、釣り船で遭難事故に遭い、溺死したのを受けて、同社は29日夜にも緊急の取締役会を召集する。

  同社の広報担当者は、取締役会は31日の葬儀に先立ち、同共同CEOに哀悼の意を表するために開くと説明している。それ以外の取締役会の議題は明らかにされていないが、ミシュラン家が支配する同社の今後の経営について話し合うものと見られる。

  故エドワール・ミシュラン氏(43)は、ミシュラン家の4代目当主として、昨年からミシェル・ロリエール氏とともに、共同CEOとして同社の経営にあたってきた。

  伝統的にミシュラン社の経営にはミシュラン家の血筋を継ぐものがたずさわっている。故ミシュラン氏には兄弟・姉妹5人がおり、うち2人はミシュランに勤務しているが、いずれも同社の経営トップに就任する立場にはないとされる。

  ロリエール共同CEOは、高利益率の製品に経営資源を集中するミシュラン・グループの経営戦略に変更はないと言明している。同氏は1996年にミシュランに入社、昨年、共同CEOに就任するまでは、CFO(最高財務責任者)の要職にあった。【了】