保守分裂 現職と新人の一騎打ち 足利市長選
任期満了に伴う足利市長選挙が4月18日に告示されました。
3期目を目指す現職と、新人の保守系2人の候補による激しい選挙戦が展開されています。
足利市長選挙に立候補したのは、届け出順に3回目の当選を目指す現職の和泉聡候補(57)と前の県議会議員で自民党足利支部の推薦を受ける新人の早川尚秀候補(48)の2人です。
現職の和泉候補は、朝日新聞社宇都宮総局長を経て、2013年の市長選挙で当時の現職を破って初当選し、2期8年を務めています。
前回の選挙では自民党の支持を得ましたが、今回は出身校の同級生と自民党を離党した3人を含む4人の市議会議員らが応援、自らも指揮を取り「手作り」の戦いを展開しています。
選対幹部は「団体の支持がないからこそ、市民ひとりひとりと対話ができている」と話します。
新人の早川候補は、故・早川一夫元市長の長男で、足利銀行勤務を経て、2003年に県議会議員に初当選し、2019年には議長も務めました。
地元選出の国会議員や同僚だった県議会議員、それに15人の市議会議員の支持のほか100を超える団体からも推薦を得るなど、磐石の組織体制で対抗しています。
選対の幹部は「県議会議員選挙とは質も量も違う」と街頭演説や集会を分刻みで行い、浸透を図ります。
足利市は2019年の東日本台風や今年2月の両崖山の山林火災など、立て続けに大きな災害に見舞われました。
防災対策で和泉候補は、両崖山の火災の経験から水槽車や熱源感知装置などの機材の充実を強調、一方の早川候補は、外部の有識者を入れ危機管理体制を強化し、市民との情報共有を行うとしています。
街づくりについては、和泉候補は市の特色を生かした持続可能な街づくりを行い、若者の活動支援を挙げる一方、早川候補は、ふるさと納税の活用や県や国とのパイプを生かし開発や成長につなげていくと訴えます。
今年100周年を迎えた足利市政の継続か刷新か、投票は4月25日に市内54カ所の投票所で行われ、即日開票されます。