【前園真聖コラム】第343回「アルゼンチンと日本の差は世界とJリーグの差」
U-24日本代表が26日にU-24アルゼンチン代表と試合を行い0-1で敗れました。スコアだけ見ると最少得失点差ですが、僕は日本とアルゼンチンに大きな差を感じました。
たとえば三笘薫は彼の良さをほぼ出せませんでした。三笘がJリーグでプレーしているとき、相手選手は抜かれないように距離を取ります。ですがアルゼンチンはボールを奪いにグッと寄せてくるのです。このアプローチの差が日本と世界の、つまりJリーグと海外のリーグの差です。
海外では攻守において「このエリアは自分の責任」という意識でプレーします。ですから自分のエリアに相手ボールがあれば奪わなければいけませんし、自分がボールを持っていれば相手との1対1に勝たなければなりません。
奪いに行くときは「抜かれたらどうしよう」と心配するのではなく「奪い切る」という気持ちです。「カバーの選手が来るまで待とう」と考える前にボールを取りに行くのです。ですから寄せが素早いし、迫力があります。
そして三笘が一瞬でも待てば、たちまちカバーの選手まで現れてサイドに押し出されてしまうことになっていました。ですから三笘は本来のプレーを発揮することなく、ピッチを後にしなければならなかったのです。
この問題の解決には、Jリーグの各クラブが意識を変えなければいけません。Jリーグで勝てばいいのではないのです。世界で勝てるためのチームを作るために、このアプローチをぜひ取り入れてほしいと思います。そういう志の高いチームばかりになってこそ、日本が世界を相手に互角に戦えるようになるはずです。
今日もU-24日本代表はU-24アルゼンチン代表と試合を行います。五輪本番に合わせて中2日で試合が行われるため、チームにいろいろな修正を加えるのは難しかったかもしれません。ですが、世界標準を体感した選手たちが、初戦よりも素晴らしい戦いを見せてくれると期待しています。
たとえば三笘薫は彼の良さをほぼ出せませんでした。三笘がJリーグでプレーしているとき、相手選手は抜かれないように距離を取ります。ですがアルゼンチンはボールを奪いにグッと寄せてくるのです。このアプローチの差が日本と世界の、つまりJリーグと海外のリーグの差です。
奪いに行くときは「抜かれたらどうしよう」と心配するのではなく「奪い切る」という気持ちです。「カバーの選手が来るまで待とう」と考える前にボールを取りに行くのです。ですから寄せが素早いし、迫力があります。
そして三笘が一瞬でも待てば、たちまちカバーの選手まで現れてサイドに押し出されてしまうことになっていました。ですから三笘は本来のプレーを発揮することなく、ピッチを後にしなければならなかったのです。
この問題の解決には、Jリーグの各クラブが意識を変えなければいけません。Jリーグで勝てばいいのではないのです。世界で勝てるためのチームを作るために、このアプローチをぜひ取り入れてほしいと思います。そういう志の高いチームばかりになってこそ、日本が世界を相手に互角に戦えるようになるはずです。
今日もU-24日本代表はU-24アルゼンチン代表と試合を行います。五輪本番に合わせて中2日で試合が行われるため、チームにいろいろな修正を加えるのは難しかったかもしれません。ですが、世界標準を体感した選手たちが、初戦よりも素晴らしい戦いを見せてくれると期待しています。
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。