家族が家で過ごす時間が増えてきた中、子どもや夫と衝突することもしばしば。在宅で仕事をしている夫に気を使って疲れる。スマホやゲームばかりしている子どもにイライラ…。そんなストレスを抱えている人も増えているようです。
心地よく暮らすためには、家族との円滑なコミュニケーションがなによりも大事。今回は、暮らし上手な人の「無理せず、家族が心地よく暮らす」コツをのぞいてみました。

「すべて私の思いどおり…なんてなるわけなかった」家族とのつき合い方を見直し



「ESSE暮らしグランプリ2020」でグランプリを受賞したほそこしまちこさん。3人のお子さんとご主人の5人家族で暮らします。

「家族でも、思いや考えはそれぞれ。とくに自粛中、家族と一緒にいる時間が増えて自分の考え方を見直すきっかけになりました」
家族も自分もみんなが心地よく暮らせるように、生活の中のいろんなことを見直しているそうです。

●オモハラ(思いやりの強要)…をやめた



<お願いごとはストレートに伝える>


「お願いね」「いいよ!」

「言わなくてもわかってほしい、やってほしいというのはオモハラ(思いやりの強要)だと夫に言われてハッとしました」
やってほしいことを具体的に、ストレートに伝えた方がわかりやすく、お互いにすれ違うことなくすっきり!

●スマホは悪だという考え方…をやめた



<上手に利用すれば学びに>


スマホとゲームは合わせて1日2時間までというルールを、自粛中は撤廃。
「英語の勉強アプリをしたり、動画を見てピアノを始めたりと、悪いことばかりではないと気がついて。やることをやったあとならよし、としました」

●ネガティブに物事を捉える…をやめた



<できたことに目を向ける>


学校が休みの時期はとくに、起きる時間が遅くなったり、勉強時間が減ったり…。
「あれこれやらせようとすると自分も苦しいので、“ドリルを1枚やった”“苦手なピーマンを3切れ食べた”など、できたことに目を向けるように」

●人と比べること…をやめた



<成長は人それぞれと割りきる>


花を育てることが好きなほそこしさん。
「必要な量の水をあげればそれで育つけど、花開くまで色がわからなかったり、思わぬ方向を向いたり…。思いどおりにならないのは、子育ても同じ。人の成長はそれぞれと割りきっています」

●家の中じゃ楽しめない…をやめた



<小さな目標を立てて家族で楽しむ>


外出自粛中、大好きなキャンプをやめた代わりに、家族それぞれで小さな目標を立てておうち時間を楽しむことに。
「“大きなゼリーをつくって食べる”という長女の夢は達成。長男はルービックキューブ制覇が目標です」

<週1回は外食代わりのぜいたくを>


「近所の魚屋さんでお寿司を買ってきたり、いつもより少しいいお肉を買って焼いてみたり。外食に代わる楽しみを見つけました」
家でプチぜいたくをして、ストレス発散!

たとえ家族でも、それぞれに思いがあるのは当然。わが子ですら、自分の思いどおりになるとは限りません。日々、心も体も成長している子どもとの向き合い方をはじめ、家族とのコミュニケーションにも、ときには“見直し”が必要なんですね。

●【ほそこしまちこさん】



夫(46歳)、長男(15歳)、長女(9歳)、二男(6歳)の5人家族。住まいは3LDKのマンション。整理収納アドバイザーとして活躍し、インスタグラム@migliohome15
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<撮影/林ひろし 取材・文/ESSE編集部>