5億円から4億5000万円ダウンの選手も・・・プロ野球年俸下げ幅列伝
プロ野球の契約更改は不思議です。個人情報の取り扱いには慎重にならざるを得ない令和のご時世、そもそも年収はデリケートなトップシークレットであるはず。しかし、それが大々的に報道され、アカの他人に「高すぎる」「あげすぎ」などと批評されちゃうわけですから。
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百歩譲って「倍増!」なんて報じ方をされれば、1年間頑張ってよかったなあと思うんでしょうけど、こんな報道をされたらどうでしょうか。
「史上最大の下げ幅!6億円が3年で3500万円になっちゃった」
12月17日に契約更改を終えた日本ハム・金子投手のことです。オリックス時代は抜群の制球力とキレキレの変化球を武器に球界屈指のスターターとして君臨。オリックスに在籍した最終年の2018年には年俸6億円を手にしました。
しかしその年、4勝7敗と本領発揮はならず、日本ハムに移籍。19、20年と1億8000万円でしたが、このたびは81%ダウンの3500万円プラス出来高払いで更改したのです。
ピークから約17分の1となり、通算5億6500万円の減額は球界最大幅とされています。
球界関係者は言います。
「問題は税金です。今季の1億8000万円に対する納税の通知が、3500万円の来季にやってくるんです。クレバーな金子投手のこと、しっかりと貯蓄し、そのへんはぬかりないと思いますが、先々のことを考えていないとクビが回らなくなる例も多々あります。高額年俸だからって浮かれている暇はない。『来年きちんと払えるか』を考えてマネープランを立てなくてはなりません」
大減俸は一見、悲しい出来事ですが、結果的に男を上げた例もあります。15年の年俸5億円から16年に5000万円と90%ダウンとなった巨人・杉内俊哉投手です。
「球界史上最大減俸となる4億5000万円はかなりのインパクトがありました。でもこれは、6勝6敗に終わり、股関節痛でシーズン終盤の戦線離脱を余儀なくされた杉内投手が自ら球団側に『返上』を申し出た結果だったのです」(当時の巨人担当記者)
これほどのビッグネームなら、「銭闘」に臨めばそこまでのダウンにはならなかったかもしれません。しかし杉内投手はあえて自らを客観視することで、球団フロントやファンに選手としての「姿勢」を見せたわけです。
すると、どうでしょう。股関節の痛みはひかず、現役引退となりましたが、その後は巨人のファームのコーチとしての評価もうなぎ登り。いよいよ来季からは1軍投手コーチを務め、原巨人のピッチングスタッフとして、後進たちにエース道を伝授することになります。
「確かにプロはお金。でも潔く、気持ちよく交渉に臨んでいけば、その姿勢は必ず誰かが見ている。引退後もチームに欠かせない存在になっていくわけですから、『損して得を取った』形です。そのためにも稼げるときにしっかりとお金を貯めておけるかが大切になるのでしょうね」(前述の記者)
ちなみに近鉄時代に年俸5億円だった中村ノリさんが、07年には中日と育成契約を結び、4億9600万円ダウンの年俸400万円になった例や、同様に年俸5億円だったソフトバンク・松中信彦が4億6500万円ダウンの年俸3500万円になった例などもあるようです。
金子も杉内もそうですが、そもそも超高給取りにならないと大減俸にもならないわけで、それこそ超一流の証といえるかもしれません。一般人が年収81%減となったら、マジで生死にかかわるレベルですものね…。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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