病院のヘリポートで着陸に失敗したヘリコプター(画像は『Mirror 2020年11月9日付「Helicopter carrying donor heart crashes on hospital roof - before medic drops organ」』のスクリーンショット)

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このほどアメリカで、移植用の心臓を搬送していたヘリコプターが病院屋上でバランスを崩し着陸に失敗してしまった。幸いにも重傷者はおらず心臓も無事に回収されたが、受け取った病院スタッフが破片でつまずいてしまい心臓を落としてしまったのだ。そんな二度のハプニングに見舞われながらも、移植手術は無事に成功したことを『Metro』『Mirror』などが伝えている。

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米カリフォルニア州ロサンゼルスのケック・ホスピタル(Keck Hospital)では今月6日の午後3時20分、ドナーから提供された心臓の受け入れを予定していた。同州サンディエゴより心臓を搬送していた8人乗りのヘリコプターが同病院屋上にあるヘリポートに着陸しようとした際、突然バランスを失い着陸に失敗した。

ヘリポートの端で横向きに倒れてしまったヘリコプターは、その衝撃でプロペラも完全に破壊されている。幸いにも燃料が漏れ出すことはなく、火災は免れたという。

インターンシップの薬剤師として同病院で働いているバハドル・アガクーチェックさん(Bahador Aghakoochek)は「最初、音を聞いた時は地震が起きたのかと思いました。病院内にいた人達は急いで外に出て何が起きたのか確認していました」と明かしており、病院内も一時騒然となったそうだ。

ヘリコプターに乗っていた3人のうち、操縦者は軽傷で済んでおり、残り2人も大きなケガはなかったという。問題の心臓は機内に取り残されてしまったが、駆けつけた消防隊員により無事に回収し、病院スタッフに手渡された。

しかし喜びも束の間、ここでハプニングが起こってしまう。心臓を受け取った病院スタッフは両手でしっかりと持ち、建物内へ移動していた。すぐに手術室へ運ぶため足早に移動している最中、足元の小さな金属片を踏んでしまい転んでしまったのだ。心臓は前方に転がってしまったが、別のスタッフがすぐに駆けつけて拾い上げたという。

その後、同病院が「心臓は無事に手術室に届けられ、移植手術は成功しました。また今回の事故で、病院内外において重傷者はおりません。事故の詳しい原因については、ロサンゼルス消防隊とともに解明してまいります」と声明を発表している。

画像は『Mirror 2020年11月9日付「Helicopter carrying donor heart crashes on hospital roof - before medic drops organ」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)