「ここまで硬く守れたというのは記憶にない」と守備にはかつてない手応えを感じているという吉田。(C)JFA

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 オランダ遠征を行なっている日本代表は10月13日、コートジボワール代表と国際親善試合を行ない、植田直通の後半アディショナルタイムでの得点で1−0と勝利を収めた。

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 試合後にオンライン上で会見に応じた日本代表キャプテンの吉田麻也は、「1試合目は上手くいかないことも多かったが、2試合目で上手く修正できたんじゃないかなと思います。特に守備に関しては、1試合目も悪くなかったと思いますけど、2試合目はさらに良くなりました」と2試合連続で無失点に抑えられたことの手応えを口にする。

 この2試合で唯一生まれた、「日本代表の2020年初ゴール」もセットプレーから“守備陣”で奪ったもの。

 セットプレーについては、「2試合とも前日に少しやっただけ」というものの、アディショナルタイムの得点には確かな狙いがあった。

「アフリカのチームにはボールウォッチャーになって、ファーサイドが空くという傾向が多い。タフな試合で残り時間が少なくて、集中力を欠く可能性が高いなと思っていた」と事前から想定済みだったという。

 さらに「正直僕がファーに行きたかったんですけど、(植田)直通が入ってきて直通の方が可能性があると思ったんで、僕がニアで囮になって、トミ(冨安)と直通にファーに行ってもらい、(柴崎)岳にもファーに蹴ってくれというのは言いました。ガクもしっかり良いボールを蹴ってくれて、しっかり決めてくれたと思います」とチーム内でのコミュニケーションの上で得点が生まれたことを明かした。
 
「非常に良い形で点が取れたと思いますし、直通は毎日ヘディングしていて、セットプレーの練習で一番つきたくない。いつも僕がマッチアップさせられるんですけど、本当にマークするのが大変なくらい手強い相手なんで、そのストロングを自分たちがチームとして活かせたのは良かったですし、直通の日々のトレーニングの成果が出んじゃないかなと思う」とわずかな出場時間でも結果を残した後輩DFを称えた。

 吉田は、「なかなかアフリカ人相手にここまで堅く守れたというのは僕の記憶にないですし、2試合とも非常に良いコンディションのチームだったなと思います。目に見える数字で結果が出せたというのは自信に繋がりますし、これを続けていくことが大事かなと思います」と今後の日本代表の強化へ確かな手応えを感じている様だった。

 コロナ禍のため、次の活動がいつ行なわれるか現時点では定かではないものの、今後に行なわれるであろうワールドカップ・アジア2次予選に向けて、日本代表には確かな土台ができたようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部