7年間の在籍期間のうちに、7度のブンデスリーガ制覇と、1度のチャンピオンズリーグ優勝を果たした、ティアゴ・アルカンタラがキャリアの終盤へと差し掛かったところで、新たな挑戦へと踏み出すことを決意した。バイエルンの中盤を担った戦術家は、ドイツ王者からイングランド王者へ、FCリヴァプールへと移籍することが発表されている。

 確かにバイエルン・ミュンヘンは、2021年まで残されていた契約の延長を目指して、29才のスペイン代表MFへと4年契約を提示。一時は合意も時間の問題かに思われていたが、その一方でクラブ内におけるティアゴの立場は、ベンヤミン・パヴァールの負傷離脱によりキミヒが右SBへとスライドするまで、復調したレオン・ゴレツカへと先発の座を失っていた。

 金曜夕方、カール=ハインツ・ルメニゲ代表は「ペップ・グアルディオラ監督が就任当初、「ティアゴか、無しかどちらかだ!」と要求していたことをよく覚えている。」と述べ、「改めて振り返った時、そのペップの要求に我々が応えられて非常によかった。彼はまだ22才の若手だったが、それから絶対的なリーダーへと成熟し、人間性でも高く評価されている。そしてこれから新しい挑戦を他リーグでしたいと思い、それを実現したんだ」と語っている。

 2013年にグアルディオラ監督たっての希望でバルセロナから加入したティアゴ・アルカンタラは、これまでバイエルンでは公式戦235試合に出場して31得点37アシストをマーク。リーグ優勝7回、国内カップ戦制覇4回、クラブワールドカップ優勝3回、そしてチャンピオンズリーグ優勝と、合計17のタイトルを手にし、これからはイングランドの地へと戦いの舞台を移す。