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消費税総額表示が特例として免除されてきた出版物が、特例期間が終わる2021年4月から総額表示に切り替わる。一部メディアがこれを伝えたことを受け、作家や出版関係者からは、小規模な出版社の負担増や返品増加による絶版を心配する声が相次いでいる。日本書籍出版協会は取材に対し、総額表示は「4月1日発売の書籍から対応することになる」と回答した。

出版物が「本体〇〇円+税」という形で総額表示を免除される期限は、2021年3月31日までとなっている。日本書籍出版協会では、財務省へ「出版物における総額表示免除の延長」を申し入れていたが、11日に「基本的に特例は終了となる方向で考えてほしい」という話があった。ただ、これまでの話しの中で財務省は「3月31日発売分までは義務ではない。それはそれでも仕方ない」としており、協会としても「4月1日発売の書籍から対応することになる」との見解だとした。

このため、既に発売されている出版物への影響は大きくはなく、総額表示が理由で返品が増え、絶版になる書籍が「増えたりはしない」とのこと。4月以降はカバーやスリップなどで対応することになるが、出版現場から安価で手間がかからない表示方法案があれば、協会で検討したり財務省に確認するとしている。