アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、異常な行動・攻撃的な行動を取るネズミが現れているとして注意を呼びかけています。原因は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために商業施設が営業を取りやめた結果、ネズミの食料になっていたゴミが減少したためだとみられています。

Rodent Control | COVID-19 | CDC

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/community/rodents.html



Rats swarm New Orleans' streets as coronavirus precautions leave them empty - CBS News

https://www.cbsnews.com/news/coronavirus-new-orleans-rats-precautions-streets-empty/

Starving, angry and cannibalistic: America's rats are getting desperate amid coronavirus pandemic

https://www.nbcnews.com/politics/national-security/starving-angry-cannibalistic-america-s-rats-are-getting-desperate-amid-n1180611

CDC warns of aggressive cannibal rats facing shortage of garbage to eat | Animals | The Guardian

https://www.theguardian.com/world/2020/may/25/us-city-lockdowns-rat-aggression-lack-food-waste

人々と共生状態にあるネズミは、レストランや商業施設の余り物を主要な食料として生活しています。しかし、2020年に入って新型コロナウイルスの世界的な流行があり、対策として外出自粛や店舗営業の停止が行われた結果、ネズミのえさが減少。新たな食料を求めてネズミの行動が活発化し、中には異常な行動や、攻撃的な行動を取るものが現れているとのこと。

CBSでは、ルイジアナ州ニューオーリンズ市で街角に30匹ものネズミがたむろするという、これまでになかった光景を見たという証言が報じられています。ネズミの数を抑制するため、ニューオーリンズ市では職員が側溝にえさを置いたり、フレンチ・クオーター地区に罠を仕掛けたりと対策を講じているそうです。

またNBCは、ニューヨークでネズミ同士の共食いや子食いが発生していることを報じています。ボルチモアでは、1カ月にネズミに関する警察への通報が約1万1000件あったとのこと。

ネズミなどの齧歯類に詳しいボビー・コリガン氏は、「ネズミは熱を求めるミサイルのように食べ物の分子を追いかけ、最終的には発生地点にたどり着きます」とその習性を兵器のように表現。映画で描かれる「ネズミの侵略」のような事態にはならないのでパニックにはならないでほしいと呼びかけました。