俳優の香川照之が、21日に放送されたラジオ番組『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ/毎週月曜〜木曜 8:30〜11:00)にゲスト出演し、2013年放送の日曜劇場『半沢直樹』(TBS系)で演じた大和田常務の土下座シーンについて言及した。

香川照之


香川は「大和田さんに関していえば、僕の周りに職業も違うし、銀行の方でもないけど、僕のモデルの人がいたんですよ。それは土下座というものに関してね」と説明。

続けて「なにも、土下座した人を見て『あの人の通りやろう』というわけではないです」としたうえで、「僕が(モデルとして)見てきた人は、すごく良い人なんですけど、裏が真っ黒でものすごい手を使ったりしているわけです。『大和田さんってああいう人なんだろうな』と思いながら」と語った。

香川によると、そのモデルとした人物は「『土下座する』と約束していても、どんな手を使ってでも絶対土下座をしない」という性格であるため、演出家の福澤克雄氏に「僕の知っているモデルの人は、絶対(土下座を)しない。だから僕、土下座したくないんです」と相談したという。

しかし、福澤氏からは「それでもしてください」と言われたとのこと。香川は「その一言で、『わかりました。じゃあ、土下座しましょう。ただ、どれだけ時間かかるか、わかりませんよ。その人、すごい時間かかる。したくないから。現場ではものすごく時間かかると思いますけど、良いですか?』って言ったら、『それで良いですから、やってください』って」と述懐した。

そして、香川は「最後、土下座するって言ってから崩れ落ちるまでが、2分か3分くらいかかってるんですよ。それくらいの土下座だった」と土下座シーンを振り返りつつ、「あれは役作りではなくて、『その人だったらそうするだろうな』っていう僕の人生の中から出てきてるだけなんですよ」と話した。