マジョルカの攻撃に違いをもたらしている久保。来季の去就は?(C)Mutsu FOTOGRAFIA

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 現在、レアル・マドリーからマジョルカにレンタルされている久保建英。レギュラー落ちする時期もあったものの、新型コロナウイルスの影響で中断する前の直近3試合でチームが奪った全5ゴールに関与するなど、ここにきて一気に評価を高めている印象だ。

 来シーズン、マドリーに復帰するのか、マジョルカで武者修行を継続するのか、それとも他のクラブに貸し出されるのか。その動向は現地でも関心を集めている。

 3月25日には、マドリー専門のウェブサイト『Defensa Central』が、「もう1年レンタル移籍をすることで、マドリーと久保側が合意した」と報道。「現時点で久保がマドリーのトップチームのスカッドに入る余地はなく、クラブはベンチに座らせて成長を止めたくないと考えている」と伝えた。

 では、ローン先はどうなるのか? 「久保はマジョルカ島での生活にもチームにも順応し、ファンの信頼も掴んで快適に過ごしている。だが、マドリーは久保には欧州カップ戦に出場するようなワンランク上のチームでプレーするクオリティーがあると考えており、クラブの意向に従うことになるだろう」と記事は綴っている。
 
 そして、これまでも現地で報じられてきたように、レアル・ソシエダで覚醒したマルティン・ウーデゴーが良いモデルになるとしている。そのノルウェーの“神童”は、今シーズンの活躍により、マドリー復帰が取り沙汰されている。その後釜として、同じ技巧派レフティーの久保が “ラ・レアル”にレンタルされる可能性は十分に考えられる。

 もうひとり、“好例”として挙られたのが、マドリーからドルトムントに貸し出されているアシュラフ・ハキミだ。21歳のモロッコ代表DFは、ローン2年目の今シーズンに大ブレイク。左右両SB/WBだけでなく、一列前でも起用され、その攻撃性能を遺憾なく発揮している。

 マドリーは、レンタルバックを検討中のこのハキミのように、まだ18歳の久保を2〜3年は武者修行させたいと考えており、スペイン国内が理想だが、国外も除外されないと記事は伝えている。

 EU外選手枠の問題も考えても、やはり久保は来シーズン、レンタル移籍をすることになりそうだ。マジョルカなのか、ソシエダなのか。スペインなのか、他の国なのか。日本の至宝は、はたして何色のユニホームも着てプレーすることになるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部