10月1日の消費増税に合わせてスタートしたキャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレスポイント還元事業)。各スマートフォン(スマホ)決済サービスは、この施策に絡めた独自キャンペーンを展開し、ユーザーの拡大を図っている。PayPayが同日から11月30日まで実施している「まちかどペイペイ」もこの一つ。還元事業の5%にPayPayがさらに5%を追加、最大10%を還元するというシンプルかつインパクト大のキャンペーンで注目を集めている。

 チャージ方法でヤフーカード以外のクレジットカードが対象外であったり、1000円相当/回の上限が設定されていたり、といったことはPayPayを使い慣れてきたユーザーにはあえていうまでもない注意かもしれない。しかし、まちかどペイペイには上級者でも勘違いしてしまう罠が潜んでいる。それは、キャッシュレス・消費者還元事業登録店舗であっても、還元率が“2%”の店舗は対象外ということだ。

 キャッシュレス・消費者還元事業は店舗業態によって還元率が2%と5%に分かれており、フランチャイズチェーン傘下の中小企業の還元率は2%となる。つまり、大部分のコンビニなどではまちかどペイペイは適用されない。もっとも2%の店舗の場合でも、PayPayによる1.5%の還元が適用され、合計3.5%の還元を受けることができるので、現金で支払うよりはお得。それでも、まちかどペイペイと比較すると還元率はかなり減ってしまう。

 確実にまちかどペイペイを利用したいなら、対象店舗に同キャンペーンのポスターやPOPがあるかをチェックするのがいいだろう。ただ、PayPay広報によると、キャンペーンを開始したばかりの現在は店舗によってこれらを掲出していないケースも多いらしく、店員に直接確認することをすすめられた。

 レアケースではあるが、5%対象でPayPay導入店でも、店舗側がPayPayキャッシュレス・消費者還元事業に登録していないとキャンペーンは適用されない。無用のトラブルを避けるためにも、店舗側もキャンペーンが利用できる状態になっているか、改めて確認するとよいかもしれない。(BCN・大蔵大輔)