神戸のMFイニエスタ【写真:Noriko NAGANO】

写真拡大

イニエスタが大分DF岩田と小競り合い、一触即発シーンに海外注目

 ヴィッセル神戸は10日のJ1リーグ第23節、敵地での大分トリニータ戦で1-1と引き分けた。

 この試合で神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタがヒートアップし、大分DFと小突いて一触即発の場面が起き、海外メディアも「見たことがない!」「緊張の瞬間」と決定的瞬間を伝えている。

 スコアが動いたのは前半32分だった。敵陣でイニエスタがドリブルを仕掛け、相手2人を抜き去ってペナルティーエリア手前まで侵入したところで横パス。これを受けたFW古橋亨梧が巧みな反転から豪快に右足を振り抜き、ネットを揺らして神戸が先制に成功した。

 ところが後半3分、自陣でボールを奪われた神戸は守備を崩され、最後は相手FWオナイウ阿道に被弾。1-1のまま終盤に突入したなか、後半41分にピッチに緊張が走った。大分DF岩田智輝が右サイドでボールをキープした際、イニエスタが素早くチェック。岩田の背後からボールに触ろうとするも、相手の足をキックする形となり、岩田はそのままピッチに倒れ込んだ。

 足を蹴られた岩田はボールを抱え込むように倒れ、直後に立ち上がろうとした時、イニエスタが続けてチェック。これに怒りを露わにした岩田が詰め寄るとイニエスタも反応し、左手を突き出して岩田を小突き、両者が顔を突き合わせて一触即発のムードが漂った。

 すぐさま主審が仲裁に入って事態は収束したが、海外メディアがこのシーンに注目。米スポーツ専門局「ESPN」の番組「Balon Dividido」公式ツイッターは「見たことがない!」と記し、驚きとともにイニエスタの振る舞いを伝えている。また同局の番組「ESPN FC」公式ツイッターは「緊張の瞬間! イニエスタが日本で強烈キックをし、相手と対峙した。エル・セレブロ(頭脳/イニエスタの愛称)に何があったのか?」と報じた。

 試合は結局1-1のまま終了。神戸はリーグ戦2試合連続ドロー、5試合未勝利(2分3敗)の15位と苦戦が続く。キャプテンマークを巻いたイニエスタの憤怒シーンはチームの苦境を物語るものとなってしまったようだ。(Football ZONE web編集部)