窃盗・詐欺師・覚せい剤…女子刑務所から出所した後まで長期密着
女子刑務所から出所した人たちに長期密着するフジテレビ系ドキュメンタリー特番『今日、刑務所を出ます。〜やり直したいオンナたち〜』が、8月2日(20:00〜21:55)に放送される。
番組では、日本全国78ある刑務所のうち11カ所あるという女子刑務所から仮出所する3人の女性たちに、のべ553日間にわたり長期密着。日本のテレビカメラとして初めて、受刑者の姿を刑務所の中から外に出るまでの一連を追っている。
密着したのは、恋のもつれで摂食障害になり、その結果、万引きをやめられなくなった30歳の女性。仮出所の日、迎えに来ていた母と涙の再会をし、これまでの挽回と親孝行を誓っていたが、仮出所後1カ月が過ぎた頃、久しぶりに再会した取材班が目にしたのは、たばこをふかしながら早くも過食嘔吐が再開していると語る、驚くべき女性の姿だった。さらに後日、自宅で取材していた取材班は、尋常ではない量のお菓子やパンを買い込んでいる女性を目にする。心配した保護司も医療機関での治療を進めるが、そのアドバイスも女性は受け入れようとはせず、その後取材班への連絡は途絶えた…。
また、親友から1.4億円もの金をだまし取った詐欺師。3年半ぶりに仮出所することになった彼女は「これからはずるい生き方はしたくない。被害者に少しずつでもお金を返し、直接謝罪したい」と涙し、更生を誓い、女性出所者が共同生活を送る寮へ入った。順調に再出発したように見えたが、その後様子が一変する…。
そして、17歳で出産後、5度に渡って刑務所に入った覚せい剤の常習犯。度重なる逮捕で息子とは絶縁状態になり、今度こそは「振り出しに戻って、人生をやり直したい」と誓う。手に職をつけようと美容師資格を取得するため、所内で訓練に励むが、試験の結果は不合格。だが、仮出所後、美容室の見習いとして働きながら勉強を続け、ついに試験に合格する。資格を手にして地元に戻り、美容室で働くというが、その後番組スタッフにお金を無心する連絡が入る。女性の元へ向かうと、そこには信じがたい姿があった…。
総合演出・プロデューサーを務めるのは、フジテレビ『ザ・ノンフィクション』で新人女性刑務官を追った『塀の中のオンナたち』を手掛けたウエマツヨシキ氏(UBURU)。今回の番組について、以下のとおりコメントしている。
――番組の企画を立ち上げたきっかけは?
もともと教誨師(きょうかいし)という仕事に興味を持っており、取材対象として追っていた時期があるのですが、その取材を通して受刑者に触れ合う機会が増えていく中で、受刑者たちそのものに焦点を当てた番組を作りたいなと思うようになりました。ある時、東北の女性刑務所で出所する女性たちを見ていた時、とある女性が迎えに来た家族と再会するシーンに出くわしました。夫らしき男性とともに、小さな男の子が「ママ〜」と叫びながらその女性に飛びつき、その子に向かって「ごめんね、ごめんね」と謝り続けている女性を見て、その場面が頭から離れませんでした。どんなに重い罪で服役していたにせよ、その「ごめんね」という謝罪の気持ちにウソ偽りはないのだろう、と考えていくうちにその家族がその後どういう会話をし、どう生きていくのかを見届けてみたいなと思うようになりました。一度道を外れてしまった人間がどのように立ち直っていくのか、あるいは立ち直ることができるのか、それを知りたいなと思ったのがきっかけですね。
――密着撮影を通して気をつけたことは?
一番気をつけたのは、ニュートラルにいることです。どうしても取材対象者と長期間一緒にいると、彼女たちが一般的には間違ったことを言ってしまったり、行動をしたりしそうになるところを目にすることがあったのですが、なるべくそういったことを指摘して批判したり、叱ったり、あるいは寄り添い過ぎたりしないように気をつけました。彼女たちもそれぞれの価値観やそれぞれの判断の中で行動しているので、できる限りそれを尊重しなくてはいけないなと自分に言い聞かせていました。
――番組を通して視聴者に伝えたいことは?
これが現実であるということですね。我々が一般的に思う“常識”や自然に身についたりする“価値観”や“物差し”があるが、そういった一般的な尺度とは違う価値観や考え方を持ってしまっている女性たちが、どうしたらこの先道を踏み外すことなく生きていくことができるのか、見ている方々に考えて欲しいし、こういう現実が実際あるのだということを見て何かを感じてもらえたら良いなと思います。こういう人が実際存在することを理解することが必要かなと思います。
――取材された3人の女性に伝えたいメッセージはありますか?
彼女たちなりの尺度で良いので、一歩一歩前に進んでもらいたいです。救ってあげたいなんて大それたことは思いませんが、今後の彼女たちも見続けていければなと思いますね。
(C)フジテレビ
番組では、日本全国78ある刑務所のうち11カ所あるという女子刑務所から仮出所する3人の女性たちに、のべ553日間にわたり長期密着。日本のテレビカメラとして初めて、受刑者の姿を刑務所の中から外に出るまでの一連を追っている。
また、親友から1.4億円もの金をだまし取った詐欺師。3年半ぶりに仮出所することになった彼女は「これからはずるい生き方はしたくない。被害者に少しずつでもお金を返し、直接謝罪したい」と涙し、更生を誓い、女性出所者が共同生活を送る寮へ入った。順調に再出発したように見えたが、その後様子が一変する…。
そして、17歳で出産後、5度に渡って刑務所に入った覚せい剤の常習犯。度重なる逮捕で息子とは絶縁状態になり、今度こそは「振り出しに戻って、人生をやり直したい」と誓う。手に職をつけようと美容師資格を取得するため、所内で訓練に励むが、試験の結果は不合格。だが、仮出所後、美容室の見習いとして働きながら勉強を続け、ついに試験に合格する。資格を手にして地元に戻り、美容室で働くというが、その後番組スタッフにお金を無心する連絡が入る。女性の元へ向かうと、そこには信じがたい姿があった…。
総合演出・プロデューサーを務めるのは、フジテレビ『ザ・ノンフィクション』で新人女性刑務官を追った『塀の中のオンナたち』を手掛けたウエマツヨシキ氏(UBURU)。今回の番組について、以下のとおりコメントしている。
――番組の企画を立ち上げたきっかけは?
もともと教誨師(きょうかいし)という仕事に興味を持っており、取材対象として追っていた時期があるのですが、その取材を通して受刑者に触れ合う機会が増えていく中で、受刑者たちそのものに焦点を当てた番組を作りたいなと思うようになりました。ある時、東北の女性刑務所で出所する女性たちを見ていた時、とある女性が迎えに来た家族と再会するシーンに出くわしました。夫らしき男性とともに、小さな男の子が「ママ〜」と叫びながらその女性に飛びつき、その子に向かって「ごめんね、ごめんね」と謝り続けている女性を見て、その場面が頭から離れませんでした。どんなに重い罪で服役していたにせよ、その「ごめんね」という謝罪の気持ちにウソ偽りはないのだろう、と考えていくうちにその家族がその後どういう会話をし、どう生きていくのかを見届けてみたいなと思うようになりました。一度道を外れてしまった人間がどのように立ち直っていくのか、あるいは立ち直ることができるのか、それを知りたいなと思ったのがきっかけですね。
――密着撮影を通して気をつけたことは?
一番気をつけたのは、ニュートラルにいることです。どうしても取材対象者と長期間一緒にいると、彼女たちが一般的には間違ったことを言ってしまったり、行動をしたりしそうになるところを目にすることがあったのですが、なるべくそういったことを指摘して批判したり、叱ったり、あるいは寄り添い過ぎたりしないように気をつけました。彼女たちもそれぞれの価値観やそれぞれの判断の中で行動しているので、できる限りそれを尊重しなくてはいけないなと自分に言い聞かせていました。
――番組を通して視聴者に伝えたいことは?
これが現実であるということですね。我々が一般的に思う“常識”や自然に身についたりする“価値観”や“物差し”があるが、そういった一般的な尺度とは違う価値観や考え方を持ってしまっている女性たちが、どうしたらこの先道を踏み外すことなく生きていくことができるのか、見ている方々に考えて欲しいし、こういう現実が実際あるのだということを見て何かを感じてもらえたら良いなと思います。こういう人が実際存在することを理解することが必要かなと思います。
――取材された3人の女性に伝えたいメッセージはありますか?
彼女たちなりの尺度で良いので、一歩一歩前に進んでもらいたいです。救ってあげたいなんて大それたことは思いませんが、今後の彼女たちも見続けていければなと思いますね。
(C)フジテレビ