日本代表を率いる森保監督(左)、ロシアW杯を最後に事実上の代表引退を表明した本田(右)【写真:Getty Images】

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ロシアW杯敗退後に事実上の代表引退を宣言した本田 「若い世代に引き継いでもらいたい」

 日本代表は9日にアジアカップのグループリーグ初戦トルクメニスタン戦に臨むなか、森保一監督がアール・ナヒヤーン・スタジアムで行われた前日会見に出席。

 海外メディアからMF本田圭佑(メルボルン・ビクトリー)の代表招集について問われ、「今の代表でプレーするのは現実的ではない」と語っている。

 昨夏のロシア・ワールドカップ(W杯)を最後に本田は事実上の代表引退を表明した。昨年7月2日、決勝トーナメント1回戦でベルギーに2-3と惜敗した直後、本田は取材エリアで「これが僕自身にとって最後のW杯になる」と心境を吐露していた。

「究極、プロになるのもヨーロッパに行くのもワールドカップのためだった。4年後は見られない。それはハッキリしている。今日、活躍した若い世代にしっかり引き継いでもらいたい」

 それは事実上の代表引退宣言だった。当初は「現役をどう続けていくのか、サッカーにどう携わっていくのかは整理したい」とも語っていた本田だが、最終的にオーストラリアでの再出発を決断。現在は負傷離脱中だが、開幕から8試合で5ゴール3アシストと出色のパフォーマンスを見せるなど強烈な存在感を放っている。

 そんな本田の代表招集について、トルクメニスタン戦の前日会見で海外メディアから質問が飛ぶと、森保監督は静かに言葉を紡いだ。

豪州での活躍を受けて「彼が日本サッカー界にとって偉大な選手であることは変わらない」

「彼が日本サッカー界にとって偉大な選手であることは変わらないということを、オーストラリアでも彼のプレーをもって示してくれている」

 オーストラリアでの好パフォーマンスを評価した一方、指揮官は事実上の代表引退を表明している本田の心情を慮った発言をしている。

「彼自身、代表でのプレーは考えていないと思っていますので、今の日本代表でプレーすることは現実的ではないと思っています」

 本田が代表入りを目指すのであれば考慮するというニュアンスを言外に含みながらも、現状では非現実的という回答で締めくくった。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)