ダルビッシュ有、大谷翔平、前田健太、田中将大(左から順)【写真:Getty Images】

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1位は昨季ワールドシリーズ覇者アストロズ

 いいブルペンを持つチームがワールドシリーズ優勝を果たすと言われる近年のメジャーだが、プレーボールの掛け声とともに第1球を投げ込む先発投手の役割は大きな意味を持つ。頼れるブルペン陣があっても、先発ローテが手薄では、長いシーズンを戦い抜くことすらできないだろう。そこで米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトでは、現時点でのメジャー30球団の先発ローテを格付けする特集を展開した。

 堂々の1位に輝いたのは、昨季ワールドシリーズ覇者のアストロズだ。寸評では、今季のアストロズ先発ローテはWAR、奪三振率、投球回、クオリティースタート(6回以上自責点3以下)数などで30球団トップであることを指摘。バーランダー、コール、カイケル、マッカラーズ、モートンという強力先発ローテの中で、最も“状態の悪い”カイケルですら、防御率4.00をわずかに上回るだけだとした。さらに、先発での十分に通用するマキューやピーコックが救援に回っている現状について「バカげて見えるほどスゴイ」と絶賛した。

 気になる日本人先発投手のいるチームはどうだろうか。最も上位につけたのは、前田健太擁するドジャースの3位だった。今季のドジャースはエース左腕カーショー、ベテラン左腕ヒル、前田らが相次いで故障するも、順調に復帰の道を歩んでいる。記事では、主力の不在を若手投手らが穴埋めするローテを「依然として効果的」と評価。「最悪のシナリオに直面しない限り。ドジャースのローテは強固だ」としている。

 続いて登場するのは、田中将大の所属するヤンキースだ。30球団のうち7位にランクイン。「セベリーノが極めて素晴らしい。球界最高の投手の1人」と絶賛すると同時に「マサヒロ・タナカとソニー・グレイは防御率が示す以上の働きを見せている」と分析。それでもトレードで先発補強を模索するだろうとした。

エンゼルスは、まさかの20位…

 そして8位につけるのが、ダルビッシュ有投手のカブスだ。寸評では「ネームバリューこそ高いが、今のところ結果は奮わない」とバッサリ。「ユウ・ダルビッシュは故障者リスト(DL)に停留中で、モンゴメリーを動員しなければならず。ローテ残りのメンバーは合わせても感心する内容ではない」と手厳しかった。

 気になる大谷翔平投手のエンゼルスは、なんと20位だ。「ショウヘイ・オオタニ? DL入り。マット・シューメーカー、ニック・トロピアーノ? DL入り。ギャレット・リチャーズ、JC・ラミレス? DL入り」と、開幕前から離脱者が続出したローテを表現。現在、右肘靱帯損傷で離脱中の大谷に関しても「私は懐疑論者なので、今季中の投手復活は期待していない」と切り捨てた。

 ちなみに、元巨人のマイコラス擁するカージナルスは10位にランクイン。「カージナルスの状態はあまりよくない」としながら、チームが辛うじて勝率5割超えを維持しているのは「FAのお買い得品・マイコラスだ」と絶賛。カージナルスの選手層の厚さも称えた。

 現在、ダルビッシュ、田中、大谷と3人の日本人投手がDL入りしているが、彼らが戦列復帰を果たせば、このランキングも大きく変わるかもしれない。(Full-Count編集部)