エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

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エンゼルス広報部長に聞く大谷翔平の衝撃

 エンゼルス大谷翔平が歴史的なメジャーデビューを果たしている。開幕戦を野手で迎えた二刀流右腕はすでに投手として初登板初勝利を挙げ、打者としては4試合でチームトップの3本塁打、7打点を挙げ、打率.389を記録している。本拠地デビューからホーム3試合連続で記録している本塁打はいずれも価値ある一発で、チームの勝利に大きく貢献した。

 争奪戦の末に逸材を獲得したエンゼルスも期待以上の滑り出しに歓喜している。インディアンスのサイ・ヤング賞右腕クルーバーから本塁打を放つなど大活躍を見せる大谷について、エンゼルスのティム・ミード広報部長に話を聞いた。

――大谷はまだ1週間だが、驚異的な活躍を見せている。

「大興奮だ! ショウヘイは誰もが想像していた以上のことを成し遂げた。誰もあそこまでの活躍を予期していなかった。だが彼のエネルギーがそうさせたんだ。見ているのが楽しい。そしてチーム自体も素晴らしいよ。お互いに切磋琢磨しているし、ショウヘイもその一員だ。

 彼は素晴らしいスマイルを持っているし、トラウトのようなエネルギーを与える選手だ。それをファンたちも見ていて楽しい。メディアも盛り上がっている。今年のエンゼルスは見ていて損はないチームになるよ」

周囲を笑顔にさせる大谷、「一番喜ぶべきなのはショウヘイ本人」

――エンゼルスが日本でも連日報道されている。

「とてもエキサイティングだ。もとからいい選手が揃っていて、いいチームになる素質はあった。まだこれからたくさんの試合はあるが、いいスタートを切れたことは最高だ。クリーブランドに勝ったこと、クルーバーが先発した試合に勝ったこと、これが大きい。もちろん落ち込む時期もあるだろうが、いいペースでプレーできたらいい結果になるだろう」

――大谷は周りを笑顔にしているように見えるが?

「もちろんだ。そして忘れてはいけないのは、ショウヘイの活躍を一番喜ぶべきなのはショウヘイ本人なんだ。忘れがちだが、彼はまだ23歳だし、短い期間でたくさんのことを吸収している。ホームランや勝利よりも、新しい環境、チーム、100年ぶりの二刀流に適応しているということは喜ぶべきことだ。とてつもない挑戦だが、ひたむきな姿勢が素晴らしい。まだまだこれから未来は明るい」

――あなたはアリゾナのキャンプの際、大谷について隻腕投手のジム・アボット以来の衝撃だと語っていた。不可能を可能すると思うか?

「全てのプレイヤーは違うが、挑戦しているという点では共通するところが大きい。プロのアスリートであり、人間性も素晴らしく、成功しているという点で共通している」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)