エアバスから直接オファー、町田の中小企業が持つ塗装の実力
エルエーシー(東京都町田市)は、商用車向けの自動塗装システムなどを主力とする。インクジェットプリンターの技術を応用したシステムで、航空機塗装の自動化に白羽の矢が立った。エアバスは11年にテスト用プリンターをエルエーシーから購入。塗装した実機で地上試験や飛行試験を実施し、「結果が良好だったことから採用を決めてもらった」(村井社長)。
通常のプリンターのようにドットで直接描画するのが特徴。村井社長は「塗装しない部分をマスクで覆う従来塗装に比べ、塗料使用量の大幅な削減につながる」と力を込める。塗装の膜厚を薄くできるため、機体の軽量化にもつながる。
エアバスはまず、塗装可能範囲が高さ8メートル×幅7メートルのプリンターを垂直尾翼の塗装向けに導入。主力小型機「A320」の製造拠点である独ハンブルク工場に2台、大型機「A380」を製造する仏トゥールーズ工場で2台の採用を決めた。すでに両工場で1台ずつが稼働する。
エアバスへの納入実績は絶大。村井社長は「他の機体メーカーからも引き合いがある」と明かす。今後はシステムを大型化し、胴体塗装などへの展開をもくろむ。未知の業界へと羽ばたけたのは、技術力のたまものだ。
(文=長塚崇寛)
