XFN-ASIAによると、カナダ石油大手ペトロカザフスタンは12日、中国のCNPC（中国石油天然ガス）による同社買収について、ロシア石油大手ルクオイルが、同買収に反対する意向であることを明らかにした。

　　ルクオイルはペドロカザフスタンと合弁会社ツルガイ・ペトロニウムを設立しているが、先週、CNPCによる買収に先立って、ペトロカザフスタンが所有するツルガイの株式を同社が買い上げる権利があると主張しており、同案件は、ストックホルム商業会議所の仲裁裁判所において現在、審議が行われている。ペトロカザフスタンの経営陣はルクオイルの要求に対し、「利益がない」としてこれを却下しており、同案件により買収完了が遅れた場合は、決然と抗議を行うとしている。

　　ペトロカザフスタンは、カザフスタン国内に複数の石油資産を保有しており、同買収によりCNPCにその権益が移ることに対し、カザフスタン議会は、買収に反対する法案を可決するなど強い反発を示していた。

　　CNPCは8月、ペトロカザフスタンを41億8000万ドル（約4800億円）で買収することで合意しており、今月18日にはカナダの司法当局による審問が予定されている。ルクオイルは、18日の審問で買収が承認された場合、ストックホルムの仲裁裁判所の判決いかんでは、ツルガイの利益を管理するため、新たに監査役を任命するとしている。【了】