CBS MarketWatchによると、11日の米株式市場は、アルミニウム大手のアルコアと米医薬大手ジェネンテックが10日夕、市場予想を上回る四半期決算を発表するなど主要企業の好決算を受けて買われた。しかし、IEA（国際エネルギー機関）が、2006年に石油消費が強まると発表したことを受けて、原油先物相場が反発したことに加え、9月20日に行われたFOMC（米連邦公開市場委員会）の議事録が公表され、その中で、インフレ懸念が改めて示されたことから、今後、利上げが続くとの観測が広がり、相場の上値が抑えられた。

　　ダウ平均株価指数は、一時、1万0312.88ドルまで値を上げたものの、結局、前日比14.41ドル高の1万0253.17ドルで反発して引けた。一方、ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は同17.83ポイント安の2061.09となり約3カ月ぶりの安値で続落、S&P500株価指数も同2.46ポイント安の1184.87と続落して引けた。

　　個別銘柄の動きでは、市場予想を上回る7−9月期決算を発表したアルコアが、前日比0.84％高の22.85ドルで、ジェネンテックが同3.18％高の84.59ドルで引けた。また、米自動車部品大手のデルファイの米連邦破産法11条の適用申請を受けて、前日の取引で10％近く値を下げた米自動車最大手のGM（ゼネラル・モーターズ）は、同3.7％高の26.42ドルで引けた。米投資大手のクレディ・スイス・ファースト・ボストンが投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げたIBMは、同2.4％高の83.19ドルで引けている。【了】