船上から出場者を見送るタモリ。右は大会の司会を務めた内田恭子。ちなみに出場者のドレスコードは毎年サングラスだ

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「踊ったり、自分で歌ったり、いつも以上にノリノリでしたね(笑)」(レースの参加者)

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 9月9日に横浜で行われた、自称“日本一楽しいヨットレース”『タモリカップ』。立ち上げたのは、大会名誉会長であり、名を冠されたタモリだ。

 参加者のドレスコードは毎年「サングラス」ということもあって、今大会の司会者・内田恭子もタモリの横でサングラス着用のまま進行をつとめた。

「タモリカップは'08年から場所を変えつつ毎年開催されています。タモリさんはレースには参加しませんが、船上から出場者を見送っています。今年は“何かあったら自衛隊がついてます!”と冗談を言ったり、楽しそうでしたよ」(前出・レースの参加者)

 レースの後には、毎年パーティーが開催される。タモリ自身がタレの味を決めているバーベキューや彼と縁のあるバンドのライブ演奏など盛りだくさん。冒頭はライブを楽しむタモリの姿だ。

「タモリさんと仲のいいサルサバンド『オルケスタ・デ・ラ・ルス』のライブでは、彼も一緒に打楽器を演奏して観客を煽っていました。ライブ前も、裏でバンドメンバーと円陣を組んだり、出場者を楽しませようという並々ならぬ気合を感じましたね」(タモリカップ関係者)

 いつも以上にはしゃぎ、気合を入れていたのにはワケがある。タモリカップ立ち上げの裏には、タモリの“親友”の存在があったからだ。

「タモリカップは、タモリさんの“ヨットをもっと身近に感じてほしい”という思いで始まったため、参加費がかなり安い。そのため協賛スポンサーが必要になるのですが、それを集めたのは彼の親友で、フジテレビプロデューサーだった金井尚史さん。

 今から30年ほど前、金井さんが担当していた番組をきっかけに仲よくなり、一緒にヨットに乗ったり、タモリさんと奥さまの旅行にも同行するほどの関係だったそうです」(フジテレビ関係者)

 しかし今回、タモリカップでも最高責任者を務めていた“女房役”の姿はどこにも見られなかった。金井氏は今年2月、肝臓がんのため帰らぬ人となってしまったからだ。

「開催自体どうなるのか、という声もあったそうですが、予定どおり行われました。

 普段以上にタモリさんがノリノリだったのは、今年は金井さんが亡くなって初めてのレースだったので、日本一楽しいヨットレースとして立ち上げたこの大会を、天国の親友に捧げる気持ちがあったのではないでしょうか」(前出・フジテレビ関係者)

 最近の出演番組では見られない、ゲラゲラと笑う姿を見せたタモリ。笑い声はきっと会場の大海原から、友のいる天国まで届いたことだろう。