中国在住の人びとが軽自動車を目にする機会は極めて少ない。中国ではセダンやSUV、ミニバンのような大きめの車が人気であるうえ、小型車は存在しても日本独自の規格である軽自動車は中国には存在しないからだ。(イメージ写真提供:(C)Maksim Toome/123RF.COM)

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 中国在住の人びとが軽自動車を目にする機会は極めて少ない。中国ではセダンやSUV、ミニバンのような大きめの車が人気であるうえ、小型車は存在しても日本独自の規格である軽自動車は中国には存在しないからだ。

 中国メディアの易車はこのほど、「日本の最も個性的かつ最も普及している軽自動車とは一体どういう車なのか」というテーマで記事を掲載、日本の軽自動車の基本的な特徴について読者に説明している。

 記事は、軽自動車のサイズには明確な規格があり、現在の規定は長さ3.4m以下、幅1.48m以下、高さ2.0m以下、排気量660cc以下と定められていることを説明。さらに、日本で軽自動車が登場し、広く受け入れられるようになった背景には、日本の道幅の狭い道路に適しているという点のほか、「環境保全に対する日本人の意識」が関係していると指摘。

 小排気量の車は環境汚染を最小限に抑えることができるうえ、狭い道路でも使いやすく、低燃費で維持費も安いという「極めて優れた経済性」も、軽自動車の長所であると絶賛。これが軽自動車が現在に至るまで日本で活躍している理由であるとした。

 さらに記事は「小さなスズメでもすべての内臓が揃っている」のと同じように、軽自動車はサイズが小さいにも関わらず、そのスペックは普通車と比べて全く劣らないと称賛。例えばホンダのS660を優れた軽自動車の事例として取り上げ、鋭さとキュートさという2つの矛盾した個性を見事に調和させた、小型のオープン・スポーツカーを設計できるのは日本人しかいないと絶賛した。

 記事は結論の部分で、中国の消費者は「大きいこと」を好むため軽自動車を買う人はいないだろうと説明しつつも、「小排気量のエンジンがもたらす低汚染は未来の自動車の発展の方向である」と称賛した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Maksim Toome/123RF.COM)