(※写真はイメージです)

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2008年12月24日、クリスマスイブに渋谷のマンションの一室で、一人の元女性タレントが遺体となって発見された。享年36歳。彼女の名前は飯島愛。
90年代にAV女優からタレントへ転身を果たし、同性異性問わず高い人気を獲得した。飯島愛はどのような人間であったのか。彼女の活躍をふりかえってみたい。

深夜番組で人気に AV女優時代の飯島愛


飯島愛は1992年にアダルトビデオの女優としてデビューする。デビューに際して、顔の整形と豊胸手術を行ったことを、2000年に発売した半自伝的著書『プラトニック・セックス』(小学館)で告白している。

その後またたく間に人気に火がつき、アイドルAV女優として、深夜のお色気番組として高い人気を誇った『ギルガメッシュないと』(テレビ東京)に出演する。この番組には飯島のほかにも、グラビアアイドルとして活躍していた細川ふみえ、AV女優の憂木瞳、日高小夜、北原梨奈らが出演していた。30歳以上の人間にとっては忘れられない番組だろう。
飯島愛はCM前にスカートをめくりあげ、Tバック姿を披露していたため、一時期は「飯島愛=Tバック」のイメージが定着していた。

飯島愛と大物芸能人の交流


飯島愛はデビューから2年後の1994年にAV女優を引退し、タレント転身を果たす。飾らない性格と明るいキャラクターがウケて、多くのバラエティ番組に引っ張りだことなる。
特に、新人タレントの才能を見抜くことに長けた島田紳助に見出され、多くの番組で共演した。島田はのちに多くの“おバカ”タレントを世に送り出したが、飯島もその一人であったといえるだろう。さらに、島田以外にも、中山秀征、モト冬樹など多くの芸能人と親交を結んだ。

自伝的著書『プラトニック・セックス』が話題に


2000年には、半自伝的著書『プラトニック・セックス』を出版。本書では、非行体験や妊娠中絶、水商売、整形、AVデビューなど自身の体験を赤裸々に語り、話題となった。
意外にもAV引退後から本書が出版されるまで、飯島愛の「元AV女優」という肩書きは公然の秘密であり、タブーであった。
それほど画期的な書籍であったにも関わらず、ゴーストライターによる執筆をあっさり認めてしまうなど、どこか抜けた側面が彼女にはあった。こうした正直な部分が飯島愛の魅力でもあったと言える。

ところで、彼女の隠れた名仕事として特記しておきたいのが2001年から2003年までレギュラーを務めた『飯島愛の@llnightnippon Sunday.com』(ニッポン放送系)における、ラジオパーソナリティーとしての活躍だ。10代のリスナーからの性や恋愛にまつわる悩み相談に、本音で向き合う姿が見られた。

2007年3月の芸能界引退後は、ブログ上でファンとの交流を続けていた。しかしブログの更新は2008年12月5日を最後に更新がストップ。連絡が取れないことを心配し、自宅を訪れた知人によって彼女の遺体が発見される。推定死亡日時は12月17日。1週間もの間、誰にも発見されない孤独な死であった。

※イメージ画像はamazonよりなんてったって飯島愛