2015年、建国50周年に沸いたシンガポールで初となる世界遺産が誕生しました。

それが、「シンガポール・ボタニック・ガーデン」。つまり植物園です。

植物園が世界遺産になるなんて、ちょっと珍しい例ですね。ここでゴムの樹から樹液を効率よく採取する方法が開発され、東南アジアのゴム産業、ひいては世界の自動車産業に貢献したことが評価されたのです。

植物園は人の手が加えられていない自然ではないので、シンガポール・ボタニック・ガーデンは、自然遺産ではなく文化遺産として世界遺産登録されています。

そんなシンガポール・ボタニック・ガーデンは、まさに高層ビルが林立する都会のオアシス。「ナショナル・オーキッド・ガーデン(国立ラン園)」は有料ですが、ボタニック・ガーデンの入場料は無料。散歩や、ジョギング、太極拳などを楽しむ地元の人々の憩いの場となっています。

シンガポール滞在中、一度は早起きして世界遺産の植物園での朝食はいかがでしょう。シンガポール・ボタニック・ガーデンにはレストランもあり、緑豊かな環境の中で食事を楽しむことができます。

開放感あふれるロケ―ションで朝食をいただけるのが、「カサ・ベルデ(Casa Verde)」。カウンターで注文する気軽なスタイルのカフェ・レストランです。

横に長いボタニック・ガーデンの中ほどに位置しているので、MRTのボタニック・ガーデン駅からは徒歩10分ほど。朝の散歩がてらの利用にぴったりです。

ペイストリーと西洋料理・アジア料理の朝食セット、アラカルトが揃っているので、軽くつまみたいときにも、しっかりとした朝食を摂りたいときにも、どんなニーズにも応えてくれます。

写真はフレッシュオレンジジュースと梨のデニッシュ。庭に面したテラス席が人気で、目の前には鮮やかな緑が広がります。

自然に囲まれて、朝のすがすがしい空気を感じながらの朝食は格別。心豊かな一日のスタートが切れます。

カサ・ベルデで朝食を楽しんだ後は、ボタニック・ガーデンを散歩してみましょう。珍しい熱帯の植物があちこちに見られ、思いのほか楽しいものです。植物の細部を観察してみると、きっと新しい発見があるはず。

ガーデン内にはポーランドから贈られたというショパンの像も。熱帯のシンガポールの植物園に厚着のショパン像とは、いささかミスマッチな気もしますが、それもご愛嬌ですね。

東南アジア屈指の都会、シンガポールの中心に位置するシンガポール・ボタニック・ガーデン。世界遺産の植物園での朝のひとときは、贅沢な時間をもたらしてくれることでしょう。

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<お店の情報>
カサ・ベルデ(Casa Verde)
営業時間:7:30〜23:00
公式サイト:http://www.casaverde.com.sg