ももクロ × 大林素子「百田夏菜子が、”ぐっときた”オリンピックのエピソードとは？」
「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」略して“ハピクロ”。ももいろクローバーZが贈る、“教養エンターテインメント・プログラム”です。毎週、様々なジャンルのプロフェッショナルな先生たちが登場して、「○○学」と題した、聴けばつい誰かに話したくなるアカデミーを開講中です。
2016年7月17日は、「世界で戦う！ オリンピアン学」のハピクロ・アカデミーを開講。先生は、女子バレーボール・元日本代表の大林素子さんをお迎えしました。
（ももいろクローバーZがパーソナリティをつとめるTOKYO FM「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」2016年7月17日放送より）
──オリンピックを3度経験されている大林素子先生！
かなこ：わたし、女子バレーが本当に大好きで会場まで見に行ったり、大林さんが解説しているのとかもお客さんとして遠くから見てるんですよ。
大林先生：まぁ〜、ゲストで来て〜！（笑）
かなこ：リアルタイムで見れなくても録画した試合を見てたり。こないだはメンバー全員でバレーの試合をテレビで見て、全員で「頑張れーー！」って（笑）。
大林先生：これ、みんなテンション上がる！ 女子選手もそうだけど、男子バレーファンはももクロファンがすっごく多いので
コンサートとか行ってる人がすっごいいるの！ だから、これ聞いたら選手頑張ると思う！
清野：大林先生は、憧れだったオリンピックを3度経験されていますが行ってみて違いを感じましたか？
大林先生：いろんな世界大会があるんだけど、4年間そのために生きてきているので。想像以上に規模も大きいし、すごい所でしたね。
かなこ：やっぱり、ピリピリしているんですか？
大林先生：いろんな温度差があって、オリンピックに出られただけでも国としては素晴らしい大業だという競技もあるので。
楽しそうな人もいるし、勝たなきゃいけないピリッとした人もいました。
かなこ：勝って帰ってくる人もいれば、負けて帰ってくる人もいるんですよね？
大林先生：帰りの飛行機の座る順も、いい席はメダリストさんから座るのね。
しおりん：え〜、そんなに露骨に……。
大林先生：降りるときに記者会見をするので、先にメダリストが降りなきゃいけないので、4位とか5位だと「待っていてください」と言われて、これはシビアにきつかったですね。
かなこ：私たちが何気なく見ている空港の風景の裏に、そんなドラマがあったんですね。
しおりん：オリンピックに出るだけで素晴らしいことなのに、厳しいですね。
大林先生：メダルをとれなくてもね、みんな精一杯頑張ってきているので、そういった意味で「おつかれさま！」と言ってくださる方がいるので、また頑張ろうかなって思います。
──選手村での珍事件!?
清野：選手の皆さんが宿泊している「選手村」は、どういう施設なのでしょうか？
大林先生：わかりやすく言うと、マンションですね。
マンションとして建てて、オリンピックが終わって、パラリンピックがあって、その後に分譲で売るんです。
しおりん：なるほど〜！
大林先生：バルセロナオリンピックのときは、男子棟と女子棟2つに分かれていて、間に合わなかったんでしょうね、お風呂場のカーテンがなくて大変でした（笑）。
棟と棟が向かい合わせになっていて、お互いお風呂場だったのよ。
かなこ：”こんにちは〜”ですよね!?（笑）
大林先生：私たち女子チームは、新聞とか布を貼って対応したんですけど、男子は”ま、いっかな”と思っていたのか。
けっこう見えてて、池谷幸雄くんがいて「見えてるよー」みたいな感じで（笑）。
かなこ：衝撃的ですね、男性は百歩譲って良くても、女子的にはね（笑）。
しおりん：ご飯とかはどんな感じなんですか？
大林先生：食堂が2000人くらいが一遍に食べられて、いろんな競技の方が24時間、朝早い人もいるし、夜遅い競技もいますから。
いつでも、何回でも食べていいんですよ。
清野：玉井さん（笑）。
しおりん：いいな〜、夢のような天国ですね（笑）。
かなこ：日本のものとかもあったりしますか？
大林先生：お味噌汁とかは、どの大会でもありました。
その国のポピュラーなものは、わりと置いてあります。
清野：ついつい食べ過ぎると、そこでコンディションを崩してしまったりとかも？
大林先生：食べていい競技の人と、食べちゃいけない競技の人がいるので。
体操とか新体操の子達は減量しながらなので、果物を食べてるとか、野菜を食べてるとか、試合が終わるまでは大変な人達はいましたね。
──他国の選手との交流は？
かなこ：他の国の方とお話したりしましたか？
大林先生：女子バレーはライバル的なイメージがあったので、ほとんどしないかな。
でも、選手村の中には美容室とか映画館とか娯楽施設があるの、私たちバレーは一回も行ってないんだけど。そういうところで交流する人はいるかな。
かなこ：選手にもリラックスする時間は大切だから、映画館とかもあるんですね。
大林先生：ディスコ的なものもあるって聞いて。試合が終わって、帰る前に行ったりする人がいるんですよ。
女子バレーは最後まで試合があるので、私たちは行けなかったですね。
清野：そういうのも、勝ったら気持ち良く踊ったり食べたりできるけど、負けた時は気持ちは全然違うでしょうね。
大林先生：負けて帰るまで2、3日あるんですけど、外に出たくないですね。
部屋に引きこもって、ある食料を食べてたりとか、そういう大会もありましたね。
──オリンピックにはドラマがいっぱい！
清野：先生に、もう1問クイズを出題していただきます。
大林先生：92年のバルセロナオリンピック、男子バレー（日本 対 アメリカ）戦。
主審のミスジャッジで、日本が勝っていたのにアメリカの勝利になってしまいました。
しかし翌日、この試合の結果が審議され、判定が一転、日本の勝利になりました。
この時、怒ったアメリカの選手達は、抗議の意味をこめて何をしたでしょうか？
かなこ：この時は、チャレンジっていうシステムがないから確認できないんだ〜。
いまは、あれで一点を競ったりしますよね。
大林先生：映像で見れるから正しいことがわかるんだけど、その時はそういうことがなかったが故のことかな。
しおりん：ないとは思うんですけど、選手村から出てこなかった！ でも、良くない事だと思うから違うと思うんですけど、ボイコット！
かなこ：私もボイコットかなって、でも、ボイコットしても「じゃあ、いいよ」って言われそうで……。
もし自分がそうされたら、”もうやりたくない！”って思っちゃうんじゃないかなと思って。
清野：では、先生、正解をお願いします！
大林先生：正解は「選手全員スキンヘッドにした」でした！
しおりん：え〜！ 思い切った行動！
大林先生：もともとね、レッドカードを出されてしまった選手が、サミュエルソンさんっていうスキンヘッドの選手だったのね。
その選手のレッドカードが原因で、審判の判定が覆ったということで、翌日、日本としては、「よかったねー！」と。
アメリカとしては「うちらが勝ったじゃないか！」という、審判と協会に抗議の意味と、サミュエルソンさん一人に責任を背負わせてはいけないと、みんなスキンヘッドで戦って、その後にアメリカは銅メダルをとりました。
かなこ：うわ〜、なんか、グッとくる！
しおりん：団結力がすごい、オリンピックにはドラマがありますね。
大林先生：選手村で一緒にいましたから、その後の試合は何とも言えなかったですね。
かなこ：最後に、オリンピックを経験された大林先生から、オリンピックを目指す人たちへ伝えたいことはありますか？
大林先生：私は、バレーボールを始めて7年でオリンピックに出ることができたので、いま競技やってる人には、すごいチャンスが2020年含めてあるし、そのあともあると思います。
いま、その瞬間から、目指すものがあったら頑張ってほしいです。
楽なことは先送りして、今日頑張ろうというのを私はモットーとしているので、ぜひ頑張ってもらいたいです。
しおりん：オリンピックを見るのを楽しみにしている人に向けて、伝えたいことはありますか？
大林先生：本当にみんな、人生の100%をかけているので、どんな結果であっても温かく見守ってほしいなと思いますね。
だから、その代わり選手はしっかり頑張れよと、言いたいですね（笑）
清野：やはり、重みがあります！
かなこ：私たちも、一生懸命応援したいと思います！
清野：「世界で戦う！ オリンピアン学」今日の先生は大林素子先生でした！
かなこ・しおりん：先生、今日は本当にありがとうございました！
〈番組概要〉
番組名：「ももいろクローバーZのSUZUKIハッピー・クローバー！」
放送エリア：TOKYO FMをはじめとする、JFN全国37局ネット
放送日時：毎週日曜 16：00〜16：55
パーソナリティ：ももいろクローバーZ、清野茂樹
番組Webサイト： http://www.tfm.co.jp/clover/
