終盤のピンチ、堅守で守り勝った沖永良部

 本来なら9日にあるはずだった2回戦最後のカードは、雨による順延が続き、開幕2週間にしてようやく初戦を迎えた両者が激突した。久々に夏らしい晴天が広がり、沖永良部・奥間 卓斗(3年)、鹿児島城西・平 将太(3年)、両エースの好投で1点を争う緊迫した好ゲームになった。

 先制したのは沖永良部。二死からエラーと四球で一二塁とすると、3番・末川 広喜(2年)のセンターオーバー二塁打で先手をとった。

 毎回のように得点圏まで走者を出しながら、タイムリーが出なかった鹿児島城西は6回、4番・戸川 太喜(3年)のライト線二塁打で同点に追いついた。

 4回以降、7回まで3人ずつで抑えられていた沖永良部は8回、先頭の8番・奥間が内野安打で出塁。送りバントとヒット、盗塁で一死二三塁とチャンスを作ると、暴投で貴重な勝ち越し点を手にした。

 8回裏は二死満塁、9回裏は二死から連打を浴びて二三塁と一打逆転サヨナラのピンチを背負ったが、奥間を中心に無失策で守り切り、4番・戸川をレフトフライに打ち取って、沖永良部が金星を挙げた。

(文=政 純一郎)

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