日本時間16日のパドレス戦で日米通算4257安打を達成したマイアミマーリンズイチロー。次なる“大台”はメジャー通算3000本安打になる。

すると、19日放送、TBS「S1」では「イチロー支えるバットの秘密」と題し、イチローのバットを作っている岐阜県養老町にあるミズノテクニクス養老工場を取材。約7年前からイチローのバット作りを担当している名和民夫さんの談話を伝えた。

イチローのバットを「全体的に細身のバット」と表現した名和さんは、「通常の選手ですと(打球の当たる場所が)大体64ミリなんですけど、イチロー選手の場合は63ミリ。皆さんよりも1〜2ミリくらい細い」と説明。ボールの当たる面積こそ小さくなるものの、軽くて操作しやすい特徴があるという。

さらにバットに使われる木材は、高い反発力を生み出すため密度が高いものが選ばれる。「音を聞いた時に高い音がする。こういう材料を選ぶ」という名和さんは、バット用の角材を床に当てると、イチローのバットに使われる予定の角材からは、他のそれよりも一際高い音が鳴り、こうした角材は100本のうち4本もあればよいという。

その他にも、イチローは20年以上バットの形をほとんど変えず、移動時も湿気で重さが変わらぬよう除湿剤を入れたジュラルミンケースで持ち歩くなど強いこだわりや徹底した管理を行っている。そんなイチローだけに、名和さんは彼のバット作りを担当する際、「相当な覚悟を持って仕事に当たって下さい」などと声をかけられたという。