18日の横浜DeNAベイスターズ戦で初ホームランが飛び出した東北楽天ゴールデンイーグルス・オコエ瑠偉。17日の試合でもスリーベースを含む2安打と徐々に活躍するシーンも増えてきた。

だが、19日の試合は一転して4打数ノーヒット。打率は.200になっている。まだまだ成長過程にいるゴールデンルーキーだが、元楽天監督で野球解説者の野村克也氏は2軍でじっくり「少年野球に教えるように素振りから教える」べきと持論を展開した。

19日放送、TBS「S1」に出演した野村氏は、19日のオコエの全打席をチェックした。セカンドゴロに終わった第1打席を見るや、「これじゃホームランは出ない。手が先だからな。当てれば何とかなるという思いでバッティングをやってると手が先にいく。腰、足と動く順番が逆になる。なんでも我慢。バッティングも人生も同じ。いかに耐えるか」とそのバッティングフォームをチクリ。

サードゴロに倒れた第2打席についても、野村氏は「低目の難しい球を力んで、力で打ってる。王のバッティングを見てたらどこに力が入ってるんだ。簡単でしょう。バッターっちゅうのは力の抜き方を覚えて一人前」とボヤきつつ、第4打席で初球のど真ん中を見逃した場面では呆れたような顔を見せた。

「1球目のど真ん中の真っ直ぐを見逃すとバッターは動揺する。“しまった”って」とバッターの心理を紹介した野村氏。オコエが3球目を打ってファーストゴロに終わると「ど真ん中の真っ直ぐ。あれで勝負決まったね」とキッパリ。その最後、オコエの育成法について訊かれると「2軍という世界を見て本人がどう感じるか。下を見ることも大事。こういう素質に恵まれた選手はそうそう出てくるもんじゃない。良い素材だけに本当にじっくりじっくり育ててほしい」と願望と期待を込めて語った。